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No.52 |
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タイトル
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ジェイコブス・ラダー |
(原題)
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JACOB'S LADDER |
監督
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エイドリアン・ライン |
キャスト
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ティム・ロビンス、エリザベス・ペーニャ、ダニー・アイエロ他 |
制作
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1990年/アメリカ |
ジャンル |
ホラー |
上映時間
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113分 |
評価
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★★★★ |
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<ストーリー>
ベトナム帰りの郵便局員ジェイコブ(ティム・ロビンス)は最近奇妙な幻覚に悩まされていた。幻覚はベトナム時代の体験までフラッシュバックし、日々エスカレートしていく。現実と幻覚の狭間で翻弄され、恋人との関係もうまくいかなくなった彼はやがて何者かに命まで狙われる羽目に。そんなある日、彼にベトナムで共に戦った友人から連絡が入る。そこで彼は驚くべき話を聞かされる.......。
<コメント>
『ナイン・ハーフ』(1985)、『危険な情事』(1987)等で知られるエイドリアン・ライン監督の作品。旧約聖書のヤコブの話をベースに(といっても知らなくても問題はありません)、ベトナム帰還兵の奇妙な体験を描いたサスペンス・ホラーです。
とにかく最初の地下鉄のシーンでこの手の映画が好きな方はノック・アウトでしょう。私もこの作品はもう10回近く見ていますが、何度見てもこのシーンにはゾッとします。この作品ではこの部分だけでなく、幻覚のシーンの映像がとても強烈です(一部アートっぽさが鼻につく映像処理もありますが)。徐々に血塗られていく病院をどんどん地下に降りていくシーン等、まさに悪夢という感じです。この辺の現実離れした感覚がちゃんと(というのもおかしいですが)映像化されていないと主人公の苦悩が伝わってこないと思うので、そういう意味でも成功していると思います。
現実と幻覚の間で翻弄されるベトナム帰還兵を演じるティム・ロビンスはハマり役で、私はこの繊細で神経症っぽいイメージが定着してしまいました。逆に彼はこの作品の後あたりから監督・脚本も手掛けた『ボブ・ロバーツ』(1992)やロバート・アルトマン監督作品で有名になりますが、この作品と比べるとタフな役や、エキセントリックな役が多く個人的にはしばらく馴染めませんでした。
撮影は『ミッション・インポッシブル2』も手掛けたジェフリー・L・キンボールです。
ストーリー自体はシンプルですが、テンポの良い演出と強烈な映像が印象的で、いろいろと考えさせられる意外なラストも良いです。
ベトナム戦争の悲惨な一面を描いたとも言えますが、その辺はちょっと突っ込みが足りない感じでした。政府とのからみももっとスケールの大きい展開の仕方もあったかなと思います。しかし見ごたえ充分の1本です。
ちなみに彼の子供を演じているのは同じ年に公開された『ホーム・アローン』のマコーレー・カルキンです。かわいいですね、この頃は。 |
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