No.435
タイトル
ぼくは怖くない
(原題)
IO NON HO PAURA
監督
ガブリエレ・サルヴァトレス
脚本
ニコロ・アンマニーティ他
キャスト
ジョゼッペ・クリスティアーノ、ディーノ・アッブレーシャ他
制作
2003年/イタリア
ジャンル サスペンス
上映時間
109分
評価
★★★

【 ストーリー 】
1978年、記録的な猛暑に見舞われたイタリア。麦畑に覆われた丘の只中にある、たった5軒の家からなる小さな村。10歳のミケーレはある日、遊び場の廃屋で穴を発見する。その穴の中には少年が一人、繋がれていた。ミケーレはあまりに恐ろしくて誰にも言えず ...。

【 コメント 】
『エーゲ海の天使』(1991)のガブリエレ・サルヴァトレス監督作品。イタリアの小さな村で起こった事件を主人公の子供の目線で追ったサスペンス・ドラマ。原作はイタリアで大ベストセラーとなったニコロ・アンマニーティの同名小説。

このガブリエレ・サルヴァトレス監督はなかなか印象的な映像を作る人で、長編デビュー作の『マラケシュ・エクスプレス』(1995)でもそうでしたが、ハッとするような絵作りが多く、観る側の期待を高めてくれます。本作でも、冒頭から黄金色に光る広大な麦畑、遠くまで澄み渡った青空、意味ありげな廃墟、などなど、まるで絵画のような構図と映像が登場します。
そんな豊かな自然を身近に感じられる日常の中に突然登場する穴。そしてその中に見知らぬ少年がつながれているというプロットがすでにサスペンスとして勝利を収めていると言えます。監督の演出も上手く、主人公の少年が穴の中につながれていた少年と最初に接触するところなど、ちょっとやりすぎの気もしますが、その辺のホラー映画より怖いかも。
主人公の少年の目線で物語が進むので、子供たちと大人の世界が対比され、また大人の世界が客観視されるため、大人の異常さ、人間の狂気がリアルな距離感をもって伝わってきます。

ただ、この監督の賛否が分かれるところかもしれませんが、イタリアらしさというような個性的なものはほとんど感じられず、いわゆるハリウッド的とでも申しましょうか、いかにも”映画”的な質感がぬぐえないことがちょっと引っかかります。これは好みの問題だと思いますが、個人的にはリアリティが希薄に感じてしまい残念。子供たちのやり取りもどこか”映画的”。犯人たちの描写もそうで、貧しい村に暮らす夫婦にせまる逼迫感や、犯人たちの動機・人間関係についてもどこか説明的な気がしてしまいます。
少年の成長の物語としても弱さは否めませんが、全編を通して緊張感は保たれているので、サスペンスとしては成功していると思います。

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