No.454
タイトル
マーダー・ライド・ショー
(原題)
HOUSE OF 1000 CORPSES
監督
ロブ・ゾンビ
脚本
ロブ・ゾンビ
キャスト
シド・ヘイグ、ビル・モーズリイ他
制作
2003年/アメリカ
ジャンル ホラー
上映時間
89分
評価

【 ストーリー 】
ハロウィンの前夜、アメリカの田舎道を4人の若者が、全米各地のユニークな場所を取材して本を出版するために車でドライブしていた。途中、ガス欠で立ち往生してしまい、街道沿いのガソリンスタンド兼博物館に立ち寄る。そこは奇怪なピエロの扮装をした主人キャプテン・スポールディング(シド・ヘイグ)の店で、奥には歴史上の殺人鬼たちをフィーチャーした「マーダー・ライド」があるという。若者達は早速ライドに飛び乗るが...。

【 コメント 】
その名の通り、ゾンビ・ホラー系のビジュアルと重厚で凶暴なヘヴィ・ロックで絶大な人気を誇るミュージシャン、ロブ・ゾンビの初監督作品。とある町の噂話に必要以上に興味を持ってしまった若者たちがはまった罠。痛みと恐怖を崇拝する殺人一家がにもてあそばれる彼らの運命は...と言う物語。

単なるロック・ミュージシャンを超えた多彩な才能に恵まれたロブ・ゾンビ。CDジャケット、ミュージック・クリップ、すべてにこだわり続ける彼ならではの映画に仕上がっています。キャスティングもロジャー・コーマンの作品を始め、B級映画に欠かせないシド・ヘイグ、『悪魔のいけにえ2』(1986)のビル・モーズリイ、アメリカン・ニュー・シネマ『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970)でアカデミー助演女優賞にノミネートされたカレン・ブラック、さらにロブ・ゾンビの妻シェリ・ムーンと、クセのある役者がずらり。
映像的にはショッキングなシーンも多く、極彩色のド派手な怪奇趣味は、まさにマニアの心をくすぐるものですが、どこかロックという音楽の持つポジティブな攻撃性に覆われているのも事実。勢いはあるのですが、凶暴さが噴出するまでの緊張感や逼迫感が今ひとつ。もちろん、不快感をあおる台詞の数々や目を背けたくなるような描写はてんこ盛りで、そういう意味では初監督作としてよく出来ていると思いますが、正統派のホラー映画ではなく、ロブ・ゾンビと言うキャラクターとB級ホラー映画への愛によって支えられている作品。万人に進められる作品ではないので星の数はとりあえずひとつで。すみません。

個人的には、この破天荒なエネルギーは認めつつも、どちらかというと本作の2年後に作られた続編『デビルズ・リジェクト〜マーダー・ライド・ショー2〜』の方にさらなる狂気を感じました。アメリカン・ニュー・シネマの影響をもろに感じさせる作りは、ベタでありながらこの手の映画としてはなかなか印象的。

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