No.419
タイトル
フレッシュ・デリ
(原題)
THE GREEN BUTCHERS
監督
アナス・トーマス・イェンセン
脚本
アナス・トーマス・イェンセン
キャスト
ニコライ・リー・コス、マッツ・ミケルセン他
制作
2003年/デンマーク
ジャンル ホラー
上映時間
96分
評価
★★★

【 ストーリー 】
肉屋で働くスヴェン(マッツ・ミケルセン)は、暗い性格から主人にも嫌われ、友人と呼べるのは一緒に働くビャンのみ(ニコライ・リー・コス)。やがてスヴェンはビャンを誘い、独立して新たに肉屋を開店する。しかしまったくお客が来ない。そんなある日、作業中の電気屋がいることを知らずに冷凍庫に鍵をかけて帰ってしまう...。

【 コメント 】
『ミフネ』(1998)や『キング・イズ・アライヴ』(2000)など、一風変わった作風の映画の脚本を手がけてきたデンマーク出身のアナス・トーマス・イェンセン監督の作品。日本未公開です。

人間が人間を殺し、さらにその肉を売る、という設定は結構映画ではよくあります。そういう作品は大体において、残酷でグロい描写が多く、猟奇的なテイストのものがほとんどなのですが、本作はDVDのジャケット(これはジャン=ピエール・ジュネ監督の『デリカテッセン』(1991)のパクリでしょうね)やコピーはそれなりに血なまぐさいものを想像させるものの、実際にはそうでもありません。もちろん、人を殺すシーンもありますし、人間が肉屋のバックヤードの大きな冷凍庫に吊られている場面などもあります。しかしながら、全体的にはホラーでありながら、人間ドラマであろうとする姿勢が感じられます。

その柱となっているのが、狂気の行動をとる主人公スヴェンの孤独に焦点を当てている点です。最初の殺人と人肉の販売は半ば成り行きです。もちろん、その途中でいくらでも止めることは出来たと思いますが、その後スヴェンをさらにエスカレートさせるのは、初めて人に認められ、愛されたという満足感。さらには相棒ビャンを殺さず、共犯関係を保っているのも、スヴェンが孤独ゆえのことで、このあたり何となく説得力があります。いや、どう考えてもやっていることはダメなんですが。映像のトーンも沈んでいてダークな雰囲気ですが、スヴェンの中途半端な禿げ方をした髪型や、ビャンがかわいいしぐさで人を蹴り飛ばすところなど、ちょっとコミカルな演出をすることで、暗すぎないところがいいと思います。
さすがにちょっとびっくりしてしまうラストのオチはどうかと思いますが(ひょっとしたら全て妄想?とすら思わせる)、この手の映画としてはさほど後味の悪くないところに着地します。ハリウッド映画ともフランス映画とも違う独特のリズム感が印象的な作品です。

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