No.63
タイトル
ガス・フード・ロジング
(原題)
GAS, FOOD, LODGING
監督
アリソン・アンダース
キャスト
フェアルーザ・バーク、ブルック・アダムス、アイオン・スカイ他 
制作
1991年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
102分
評価
★★★
<ストーリー>
ニューメキシコ州の退屈な田舎町。15歳のシェード(フェアルーザ・バーク)は映画館に通い、スペイン映画のヒロインに憧れる毎日を送っていた。姉のトルーディー(アイオン・スカイ)は奔放でわがままな性格。母親のノラ(ブルック・アダムス)はウェイトレスをしながら2人を育てるのに一生懸命。母と姉は折り合いが悪くけんかが絶えない。シェードは父親さえいれば家族が幸せになれると信じ、いろいろと行動を起こすがうまくいかない。そんなある日、姉のトルーディーに事件が発生する.......。


<コメント>
”女”の人生における喜びや悲しみを女性の視点から描き続けるアリソン・アンダース監督が脚本まで手がけた作品。ニューメキシコの小さな町”ララミー”で暮らす母娘三人が繰り広げるヒューマン・ドラマです。
まず冒頭からしてやられました。赤くまったいらな大地にどこまでも伸びる真っ直ぐな道路。そこをのんびりと走る車からのショット。そしてバックに流れるのはJ. マスシスのブルージーなギター!!!広大なアメリカを舞台にしたロード・ムービー好きの方にはこれだけでお勧めできます(実際には純粋なロード・ムービーではありませんが)。

主役の3人の女性はみんなチャーミングに描かれています。母親ノラ役のブルック・アダムスは『デッド・ゾーン』でのクリストファー・ウオーケンの恋人役が懐かしいくらいのスレっぷり(いや、良い意味です)ですが、多感な時期の娘2人を育てるたくましいシングル・マザーを演じています。姉トルーディー役のアイオン・スカイは奔放で恋愛(男)好きという派手目の役どころですが、彼女のセックス・シーンが幻想的で美しく撮られているのはやはり女性監督のなせる技だと思います。妹シェード役フェアルーザ・バークはとりたてて美人ではありませんが、彼女の純粋で自然な演技は好感が持てます。彼女は父親のいる普通の家庭を夢見る映画好きの15歳で、作品の中盤には「夢を見ると絶望する、でも絶望は乗り越えられる、夢が無いと生きられない」と語る等非常に繊細で感傷的な部分を持っているのですが、彼女の演技にいやみが無いので、こちらの胸にちくっとストレートに伝わってきます。また、彼女の行動や言動には純粋であるがゆえに甘かったり滑稽であったりするのですが、そういったものもとても切なく感じられました。この辺は彼女の演技だけでなく監督の演出のうまさもあると思います。

キャラクターの設定やシチュエーションとしてはよくある話だと思いますし、妹(一番末端の人間)の視点で日常を語っていくというスタイルもどこかで見たような気がします。なので、作品としては荒涼とした美しい風景のショットや少しけだるい音楽等に救われているという感じは少なからずありました。しかし、アリソン・アンダース監督の現実をしっかり見つめながらも女性(=同性)に対する優しさを忘れない視点はバランスがよく、見終わった後はなかなかの爽快感を感じました。
彼女はこの作品でNY批評家協会賞の新人監督賞を受賞、その後クウェンティン・タランティーノ総指揮のオムニバス『フォー・ルームス』(1995)に参加、マドンナの起用が話題になりました。
ちなみに”ガス・フード・ロジング”とは漂流する男のために待つ女が提供できるものとしてのイメージ(”ガソリン、食べ物、泊まるところ”)を表しているそうです。

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