No.362
タイトル
アルカトラズからの脱出
(原題)
Escape from Alcatraz
監督
ドン・シーゲル
脚本
リチャード・タッグル
キャスト
クリント・イーストウッド、パトリック・マクグーハン他
制作
1979年/アメリカ
ジャンル サスペンス
上映時間
112分
評価
★★★★

【 ストーリー 】
厳重に監視され脱出不可能として名高いアルカトラズ刑務所。四方を海に囲まれたその刑務所には、かのアル・カポネや”終身犯”ロバート・ストラウドらも収容されていた。ただ、そのアルカトラズ刑務所も、フランク・モーリスという銀行強盗の常習犯によって一度だけ脱獄されている.....。

【 コメント 】
『真昼の死闘』(1970)や『ダーティハリー』(1971)などの名作を遺したドン・シーゲル監督作品。製作総指揮は『ダーティ・ハリー』でもコンビを組んだロバート・デイリー。絶対に脱出不可能とうたわれたサンフランシスコ湾内のアルカトラズ島にある刑務所からの脱走を試みた3人の男の物語。実話がベースとなっています。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、1906年に刑務所が設置されてから、39人が脱獄を試み、再逮捕26人・射殺7人・溺死1人、そして、5人が行方不明となっているそうです。この5人の行方不明に入っているのが今回の映画の主人公。ちなみにアルカトラズ刑務所はこの脱獄事件の直後、時の司法長官ロバート・ケネディの命令で閉鎖。現在は観光地となっているとのこと。

”脱獄モノ”は映画ではよくあるテーマ。『大脱走』(1963)、ジャック・ベッケルの『穴』(1960)、『パピヨン』(1973)、『ショーシャンクの空に』(1994)などなど、たくさんの作品が作られています。基本的に成功するか失敗するかのわかりやすさに加え、伏線が張りやすいこともあってか、あまりハズレがない分野のような気がします。個人的にも結構好きです。『穴』の緊張感なんてハンパじゃないし、『パピヨン』の人間ドラマとしての深さもジャンルを超えた完成度です。

で、本作。主人公の人間的背景や投獄理由、そういった枝葉(ではないのですが)の要素にはほとんど触れず、脱出を計画して成功させるまでのプロセスを中心に描いた内容は、甘さがなくてマル。若干前半が冗長なのと、所長のキャラクターが作られすぎの気がしないでもないですが、脱出に関しては実話がベースということでやはり全体的に説得力があります。主人公のリベラルな姿勢とクリント・イーストウッドの演技が”いかにも”ですが、まあでもそれはそれでかっこいい。
公開当時はそんなに話題にならなかった記憶がありますが、音響の使い方やラストなど、確かに地味な映画ではあるかもしれません。

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