No.139
タイトル
ザ・ディープ
(原題)
THE DEEP
監督
ピーター・イエーツ
キャスト
ロバート・ショウ、ジャクリーン・ビセット、ニック・ノルティ他
制作
1977年/アメリカ
ジャンル サスペンス
上映時間
123分
評価
★★★
<ストーリー>
ハネムーンにバミューダでスキューバ・ダイビングを楽しんでいたデヴィッド(ニック・ノルティ)とゲイル(ジャクリーン・ヴィセット)は第2次世界大戦に沈んだ商船を探検。小さなガラスのアンプルと”1714年”ときざまれた大きな金メダルを発見した。それがスペインの金の財宝だったことから、二人はトラブルに巻き込まれることになる.....。

<コメント>
この作品、確か昔テレビで見たのが最初だったと思うのですが、その時はダイバーが何かに襲われるシーン(ネタばれになるのでこれ以上は書けませんが...)が印象的で、どちらかと言うと”巨大海底生物もの?”みたいなイメージが残っていました。テレビの予告でもそのシーンが強調されていたような気がします。脚本がかの名作『ジョーズ』(1975)を手がけたピーター・ベンチリーですし、同作品で昔気質の猟師役を演じ、抜群の存在感を見せ付けたロバート・ショウも出演していますので、広告の手段としてジョーズの2番煎じを狙ったのかなー。いずれにしても、本作品は多少そういう味付けもありますが、基本的にはスキューバ・ダイビングを楽しんでいた新婚カップルが偶然発見したスペイン金貨をめぐる正統派のサスペンスです。主演は若き日のニックノルティとジャクリーン・ビセット。で、二人とも若い!

全体を通して多いのが、(当たり前ですが)海中を舞台にしたシーン。『グラン・ブルー』(1988)や『アビス』(1989)等々、海の中でドラマが繰り広げられる作品はいろいろありますが、やはりある意味閉じられた空間なわけで、緊張感ありますね。しかも本作は沈没船の中ですからサスペンスの舞台として申し分ないです。相変わらずひと癖ある人物をやらせたらぴったりのロバート・ショウもいい味出してます。ニック・ノルティも若くて、ジャクリーン・ビセットの美しさを邪魔していない(笑)。
ピーター・イエーツ監督はブリット (1968)や『大列車強盗団』 (1967)等を手がけた名監督。舞台設定の面白さはもちろん、その手堅い演出で最後まで緊張感を途切れさせません。そういう意味では海を舞台にさまざまなアクションを交え、なかなか味のあるサスペンスが繰り広げられているということなのですが、残念ながら満腹感は今ひとつ。手堅い演出が結果的におとなしい感じになってしまったのかも。特に海中のシーンって台詞がほとんど使えないから、ワンカットが長いと結構単純になってしまうのかなー。後、ストーリー的にも、もうひと捻りあってもよかった。仲間内の裏切りなんかも結構単純。この辺の伏線の張り方で、”誰を信じていいのかわからない”みたいになればよかったんですけどね。金貨を巡って争う悪役との絡みもちょっと迫力不足。悪役の親玉を演じるルイス・ゴセット・Jrはさすがの凄みがあっていいですが、もっと暴れても良かった。 スペイン金貨の背景を謎解いていく場面なんかはそれなりに楽しめます。この場面のジャクリーン・ビセットも知的でナイスです。まあ残念ながら良くも悪くも出来栄えは平均点といった感じでしょうか。
終盤〜ラストにかけては賛否分かれるかもしれませんが、ストレートながら後味は悪くなくて許せる範囲かも。ドナ・サマーが手がけた主題歌は不思議な味です。

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