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タイトル
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デッドマン・ウォーキング |
(原題)
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DEAD MAN WALKING |
監督
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ティム・ロビンス |
脚本
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ティム・ロビンス |
キャスト
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スーザン・サランドン、ショーン・ペン他 |
制作
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1995年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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123分 |
評価
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★★★ |
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【 ストーリー 】
ルイジアナ州ニュー・オーリンズ。希望の家で働くシスター・ヘレン(スーザン・サランドン)は死刑囚、マシュー・ポンスレット(ショーン・ペン)から何度か手紙を受け取る。マシューは相棒と二人で若いカップルを惨殺。州立刑務所に収監されていた。ヘレンは何か不思議な縁のようなものを感じ、刑務所を訪れ、マシューと面会する...。
【 コメント 】
クリント・イーストウッド監督の『ミスティック・リバー』(2003)でアカデミー賞・助演男優賞を獲得したティム・ロビンス監督作品。死刑執行が迫る殺人犯と、彼の魂の救済を試みるシスターとの心の交流を描いた物語。殺人犯マシュー役を演じるのは同じく『ミスティック・リバー』でアカデミー賞の主演男優賞を獲得したショーン・ペン、シスターを演じるのは監督ティム・ロビンスの奥さんでもあるスーザン・サランドン。
刑務所と法廷が主な舞台となる本作では、この二人の迫真の演技が見所となっています。ショーン・ペンは「俳優は自分で映画を作るためのお金稼ぎ」という割には人気もある実力派。本作でも存在感のある演技で物語を引っ張っていきます。スーザン・サランドンも文句のないキャリアの女優。個人的にはあの大きな目と鋭いあごの表情の印象が強すぎてちょっと引いてしまうのですが、本作で、見事同年のアカデミー賞の主演女優賞を射止めました。
法廷モノとはいえ、冤罪を訴える死刑囚が最終的にどうなるのかは実はさほど問題ではありません。結果的には死刑制度の是非を問う内容になっていて、どちらかというと制度に疑問を呈する方向に描かれているのではないかと思います。しかしながら、ネタばれではありますが、マシューが最終的にシスターとの対話を通して遺族に謝罪するというのは、やはり死刑制度がありきの話ではないか、と考えると逆の考え方になる気が。シスターの導きも当たり前ですが宗教に偏っていて、個人的には少し納得できない気分になります。
ただ、それらはさておき、やはりマシューの心のわだかまりが解かれていくプロセスには胸を打たれるものがありますし、シスターの姿勢にも打算のない純粋さが感じ取れます。死刑囚でなくとも私たちはいずれ死を迎えます。その時にどのように感じるか、振舞えるかで人間の価値が決まるだとすれば、本作は普遍的な真理を伝えているのかもしれません。
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