No.430
タイトル
カリートの道
(原題)
CARLITO'S WAY
監督
ブライアン・デ・パルマ
脚本
デヴィッド・コープ
キャスト
アル・パチーノ、ショーン・ペン他
制作
1993年/アメリカ
ジャンル アクション
上映時間
145分
評価
★★★

【 ストーリー 】
1975年のニューヨーク。伝説の麻薬王として知られるカリート・ブリガンテ(アル・パチーノ)は、組織のお抱え弁護士クレインフェルド(ショーン・ペン)の尽力で、30年の刑期を5年で終えて出所。昔の仲間たちから裏の商売を持ちかけられるが、彼は足を洗い、バハマのパラダイス・アイランドでレンタカー屋を営むことを夢見ていた ...。

【 コメント 】
カルト的人気を誇るブライアン・デ・パルマ監督作品。伝説の麻薬密売人として知られる一人の男が、裏社会から足を洗おうともがく様子をクールに描いています。主演はアル・パチーノ、そして彼の親友でトラブルメーカーの悪徳弁護士にショーン・ペンがキャスティングされています。

ブライアン・デ・パルマ監督は、本作の10年前に『暗黒街の顔役』をリメイクした『スカーフェイス』(1983)と言う作品を撮っていますが、主演が同じアル・パチーノだったことから、何かにつけ同作と比較されることが多いようです。『スカーフェイス』は一介のチンピラが、裏社会のボスとしてのし上がっていくさまを派手なアクション中心に描いた作品。それに比べると、本作はかつての大物がリタイヤして第二の人生を送るべく奔走する様子を描いた作品。アクションもちょっと控えめ。確かに似ている部分もありますが、どちらもデ・パルマ監督による渾身の正統派ギャングものです。
個人的には、170分と言う長さをあまり感じさせず、生々しい緊張感ただよう『スカーフェイス』が好みですが、本作の主人公の筋を通した生き方を渋く描いたテイストもなかなかの味わいです。
そう考えると、やはりアル・パチーノの魅力に負うところも多いと認めざるを得ないでしょうね。
そして、アル・パチーノに負けず劣らずの怪演を見せるのがショーン・ペン。おそらくこの悪徳弁護士が彼だと気づかない方もいらっしゃっるのではないでしょうか。このはげ具合、このひねくれ度合い、さすが演技派です。

もちろん、本作でいうと、序盤のプールバーでの乱闘シーンなんかの演出はさすがだと思います。ラストの駅での逃走シーンはデ・パルマ監督の本領発揮と言う感じです。若干、女性絡みのエピソードが間延びしてしまっているのですが、単純に破滅的なギャングの末路ではなく、昔かたぎの自分の生き様を貫いた一人の男の悲哀を描いたと言う意味では、本作は成功していると思います。

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