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No.222 |
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タイトル
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キャプテン・ロン |
(原題)
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CAPTAIN RON |
監督
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トム・エバーハード |
キャスト
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カート・ラッセル、マーティン・ショート、メアリー・ケイ・プレイス他 |
制作
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1992年/アメリカ |
ジャンル |
アドベンチャー |
上映時間
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99分 |
評価
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★★ |
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<ストーリー>
ある日突然おじの遺産である船を相続することになったハーヴィー一家。売れば相当な金額になると聞いて早速転売を計画。しかし、船を売るためには、停泊中の島からマイアミまで運ばなくてはならない。バカンスも兼ねて自分たちで運ぶことを思いつき、そのために島にいた案内人キャプテン・ロン(カート・ラッセル)を雇うのだが.....。
<コメント>
日本では公開作品が少ないトム・エバーハード監督作品。製作は『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(2001)や『X−メン』(2000)等を手がけたラルフ・ウィンター。主演はコメディ俳優のマーティン・ショートにおちゃらけた役はめずらしいカート・ラッセル。ある日突然おじの遺産である船を譲り受けることになった家族が、船が停泊している島からマイアミまで自分たちでバカンスがてら渡航しようというストーリー。
主人公を演じるマーティン・ショートは、小心者でありながらどこか突き抜けたところのあるキャラクターにぴったり。それをサポート(?)するキャプテン・ロンを演じるのがカート・ラッセル。映画好きの方なら、ジョン・カーペンター監督の傑作SF『ニューヨーク1997』(1981)での主人公スネークを彷彿させる眼帯(位置も同じ)にまずにやり。カート・ラッセルってやっぱりアクションもののイメージが強いですが、こういうのもなかなかうまいんですよね。そういえばロバート・ゼメキス監督の超ドタバタコメディ『ユーズド・カー』(1980)なんかでもいい味出してました。
これだけハチャメチャな展開で、登場人物も正体不明の水先案内人からゲリラや海賊となると、もうそれだけでおなか一杯という感じなんですが、見ていて醒めるという事はなかったですね。最初キャプテン・ロンのようなあまりにもいいかげんな役は、カート・ラッセルのような鋭い目つきの俳優ではなく(だから眼帯をさせたのかな)、ジェフ・ブリッジズあたりがちょうどいいんじゃないかと思ったりもしました。もしくはマーティン・ショートをもっと普通の俳優にして、ダン・エークロイドとかレスリー・ニールセン等のバリバリのコメディアンをキャプテン・ロンに据えるとかね。でも結果的にマーティン・ショートとカート・ラッセルの相性は悪くなかったようです。
ただ、主人公が自分のつけた航海日誌を読み上げるような演出があり、客観的な視点が提示されるのが残念。家族とキャプテン・ロンが、お互いの確執やさまざまな苦難を乗り越えて、主人公とロン、そして家族同士の絆が改めて見直され、つながりを取り戻していく、というところまで盛り込もうとしたのではないかと思いますが、さすがにそこまでには至らず。そもそも冒険好きのお父さんがいて退屈な日常にいても立ってもいられず、突然仕事を捨てて船を購入し一家で未開の地に移住する、というような話ではないですからね。冒険譚にプラスして感動を求めるというよりは、ふとしたことからなし崩し的にどえらい冒険に巻き込まれる一家の受難を描いたコメディに徹した方が良かったのではないかと思います。 |
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