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タイトル
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カレンダー・ガールズ |
(原題)
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CALENDAR GIRLS |
監督
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ナイジェル・コール |
脚本
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ティム・ファース他 |
キャスト
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ヘレン・ミレン、ジュリー・ウォルターズ他 |
制作
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2003年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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108分 |
評価
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★★★ |
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【 ストーリー 】
英国ヨークシャーの小さな町に住むクリス(ヘレン・ミレン)とアニー(ジュリー・ウォルターズ)はごく平凡な主婦。地元の婦人会に所属し、いつものメンバーと変わらぬ日常を送っていた。そんな中、アニーは最愛の夫ジョンを白血病で失う。悲しみにくれるアニーを励まそうと、クリスが突拍子も無く大胆な提案をもちかける.....。
【 コメント 】
イギリスの田舎町に暮らしているいい大人たちが、みんなで集まって人前で裸になる算段をするという設定を聞くと、ロバート・カーライル主演の『フル・モンティ』(1997)あたりを思い出しますが、あっちは失業してしまって、にっちもさっちも行かない冴えない男どもがストリッパーになるというお話。それに比べると、本作では主人公の女性の夫の死、既存のお堅い価値観への反発など、単なる”開き直り”ではない切実さや勇気が感じられます。また、本作は実話をベースにしているため、リアリティもそれなりに保たれています。もっとも、どちらが印象に残るか、と問われると『フル・モンティ』のやけくそぶりのような気がしますが...。
冒頭から、田舎町の中で繰り広げられる熟年主婦たちの集い、その平凡さと退屈さが面白おかしく描かれています。また岩の上での太極拳のような体操など、牧歌的な風景が全編にわたって使われているのもいいですね。
主婦たちの中でも主人公となるクリス役のヘレン・ミレンと夫を病気で失うアニー役のジュリー・ウォルターズは素晴らしい演技です。特にヘレン・ミレンの、自分の生きがいを見つけた熟年女性の猪突猛進ぶりはすごい。というか若干怖い(笑)。
この二人の掛け合いが作品の中でもたくさん出てきますが、一つ一つの台詞に味があって楽しいです。また、病気の夫が考えたスピーチの内容、クリスとアニーがお互いを罵り合う際の怒号、いずれにしてもかなり言葉にこだわった作品だと思います。
ハリウッドに渡ってからのドタバタや人間関係など、どこまで事実が元になっているのか測りかねますが、ヌード・カレンダーを作って終わり、となっていないところが本作のポイント。
個人的には、もう少しカレンダーつくりに参加した家族の物語を深く掘り下げ、みんながさまざまな反対や確執を通して、カレンダーを作り上げるまでのお話でも良かったのではないかという気もします。
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