D-Movie(No.122)
タイトル
ブルース・ブラザース
(原題)
THE BLUES BROTHERS
監督
ジョン・ランディス
キャスト
ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、キャリー・フィッシャー他
制作
1980年/アメリカ
ジャンル コメディ
上映時間
133分
評価
★★★★★
<ストーリー>
黒い帽子にサングラス、スーツも黒ならネクタイも黒と、全身黒ずくめの出で立ちがトレードマークのジェイク(ジョン・ベルーシ)とエルウッド(ダン・エイクロイド)。二人はブルースという固い絆で結ばれた兄弟分。ジェイクが刑務所から出所した日、二人は自分たちが育った孤児院を訪ねるが、そこはなんと立ち退きの危機に瀕していた。そこで二人は孤児院を救うべくある計画を立てる.....。

<コメント>
80年代のアメリカ映画を語る上で欠かせないのがジョン・ランディス監督。そしてこの監督を語る上ではずせないのがこの『ブルース・ブラザース』。過去に見た映画の中でベスト10を選べといわれたら、私は間違いなくこの作品を入れるでしょうね。この作品を見ながらアルコール度の強いお酒を飲むというのが、個人的には本当に時間の経つのを忘れてしまう至福のときです。

アメリカの超人気深夜番組『サタデーナイトライブ』から生まれた、このジョン・ベルーシとダン・エイクロイドのデコボコ・コンビ。二人の掛け合い、アクション、歌、踊り、すべてが最高です。一応ミュージカル仕立てですが、歌の場面は教会やライブ会場などが多いので、そういうのが苦手な人でも大丈夫だと思いますよ。
いろんな伏線で飽きさせないストーリー展開やテンポのよいカー・クラッシュ等々、ジョン・ランディス監督の演出も冴えまくっています。孤児院を救いたいという真摯な気持ちで動いていながら、やればやるほど敵を増やしてしまう脚本も皮肉が効いています。時代遅れと言われながらも自分たちのスタイルを貫く姿勢も気持ちいい。彼らのハチャメチャぶりもこのあたりの筋が通っているので見ていて不快感がないですね。やっぱりこれって単なるアクション映画じゃない。
そしてなんと言っても凄いのは全編を貫く音楽、特にR&Bに対するリスペクトの精神。ゲスト・ミュージシャンも考えられないラインナップ。いくら黒人教会とは言え、ファンキーすぎるジェームス・ブラウン扮する神父。古びた中古キーボードで跳ねまくるレイ・チャールズ。夫を思いながらも捨てられる愛すべきゴッドマザー、アレサ・フランクリン(それにしてもエルウッドが神様の名前を出したときの彼女の一喝は何度見ても涙が出ます)。渋すぎる路上パフォーマンスを披露してくれるブルースの大御所ジョン・リー・フッカー。これぞコットン・クラブの芸、キャブ・キャロウエイ。うーん、とても語りつくせない。ブルース・ブラザースを盛り立てるバンドのメンバーも、もちろんつわもの揃い。その他にもチャカ・カーンやジョー・ウォルシュ(元イーグルス)、スティーブン・スピルバーグなんかも出演しているんですよ。今30代の人には『スター・ウォーズ』のレイア姫の印象が強いキャリー・フィッシャーのストーカー的ぶっ壊しキャラクターはちょっと悲しいけど笑えます。

残念ながらジョン・ベルーシはこの映画の2年後に薬物の過剰摂取で亡くなってしまいましたし、ジョン・リー・フッカー親父も2001年6月に老衰でなくなってしまいました。ダン・エイクロイドは一人でがんばっているものの、『ゴースト・バスターズ』(1984)以外に目立ったヒットは見当たりませんし、ジョン・ランディス監督もかつての勢いはなく寂しい限り。それでも、アメリカの財産であるブルースを軸に素晴らしいパフォーマンスを詰め込んだこの作品は永久保存版であることに間違いはありません。R&Bにあまりなじみのない方もぜひ一度ご覧ください。

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