D-Movie(No.433)
タイトル
ブラック AND ホワイト
(原題)
BLACK AND WHITE
監督
ジェームズ・トバック
脚本
ジェームズ・トバック
キャスト
スコット・カーン、ロバート・ダウニー・Jr他
制作
1999年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
99分
評価

【 ストーリー 】
舞台はニューヨーク。上流階級の家庭に育ったチャーリー(ビジュー・フィリップス)は、父親とそりが合わず家庭になじめない。黒人に憧れ、黒人の言葉使いやファッションを真似し、ラッパーを目指すギャングたちと過ごす日々。そんなある日、黒人にあこがれる若者たちを取材したいという映像作家が学校にやってくる ...。

【 コメント 】
『熱い賭け』(1974)や『バグジー』(1991)などの脚本を手がけたジェームズ・トバック監督作品。黒人と白人という対立項が用意され、彼らが同じ社会の中で愛し合い、憎み合う様をクールに追った群像劇。
とにかくキャスティングが面白いです。ロバート・ダウニー・Jr、ベン・スティラー、イライジャ・ウッド、ジャレッド・レトー、ジョー・パントリアーノ、ブルック・シールズ、マイク・タイソンにメソッド・マンとまさに何でもアリ。結構本人役として出演している俳優・ミュージシャンもいます。

人種問題という重いテーマを扱いながら、スパイク・リー監督作品のように劇薬的な要素も少なく、かといってハリウッド的なアクションやエンターテイメント性も見られないため、作品そのものインパクトに欠けている気がします。日本未公開と言うのも残念ながらうなづけるところです。
出演する黒人たちはほとんどがギャング。みんなラッパーとして成り上がろうとしています。一方、白人たちは黒人にあこがれて言葉やファッションを真似したり、ゲイだったり、精神的におかしかったり、あまりにわかりやすくひねりのない設定。ロバート・ダウニー・Jr(飢えたゲイ役がキモい)やマイク・タイソン(リアルな告白?)、ベン・スティラー(あぶない刑事!)など、個別のキャラクターに着目すれば結構面白いですが、どちらかというと平坦な脚本を、トリッキーなキャスティングでフォローしようとした感が見え見えで、またそれがあまりうまくかみ合っていないのが残念。この監督は脚本家としては悪くないのだと思いますが、監督作品では中途半端なドキュメンタリー・タッチの作品が多く、またそれが成功しているとは言えない気がします。本作なんかロバート・アルトマンあたりが撮れば面白くなるのではないでしょうか。かなり懐かしいブルック・シールズやマイク・タイソン、メソッド・マンらの演技が見られるという意味では結構貴重な作品ではあります。

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