|
|
タイトル
|
ビッグ・チャンス |
(原題)
|
THE BIG KAHUNA |
監督
|
ジョン・スワンベック |
脚本
|
ロジャー・ルーフ |
キャスト
|
ケビン・スペイシー、ダニー・デビート他 |
制作
|
1999年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
|
90分 |
評価
|
★★ |
|
【 ストーリー 】
瀬戸際に追い込まれた3人のサラリーマン。ラリー(ケビン・スペイシー)とフィル(ダニー・デビート)とボブ(ピーター・ファシネリ)。起死回生をかけた接待パーティで、社運を左右する大会社の社長に何とか近づこうともくろんでいる。だが3人とも相手の顔を知らないので名札で探すしかないのだが.....。
【 コメント 】
瀬戸際に追い詰められた3人のサラリーマンが一発逆転を賭けた商談のパーティ会場で繰り広げる人間模様。劇作家ロジャー・ルーフの「Hospitality Suite」という戯曲を映画化したものだそうで、舞台はパーティ会場のみとシンプル。基本的に登場人物の会話によって物語が進行します。
登場するのはそれぞれに個性あふれるサラリーマンの3人。優男で口が上手く、野望を持っているケビン・スペイシー演じるラリー、ラリーとともにサラリーマン人生を歩んできた経験豊富なベテランのダニー・デビートで演じるフィル。そして、まだまだひよっこながら、自分の信念を持つ新入社員、ピーター・ファシネリ演じるボブ。
肝心のパーティの場面や交渉のやりとりはほとんどこちらには見えず、3人の会話によって成立している作品です。こういった形式は戯曲や舞台を映画化した作品では割りとある手法で、俳優の演技をじっくり見ながら言葉を追いかけて楽しむことが出来る反面、映画の持つ臨場感やダイナミズムは少し控えめになってしまうのが好き嫌いの分かれるところ。私としては嫌いではありませんが、本作に関しては、主役として場を仕切るケビン・スペイシーの一人舞台的な感じは否めませんでした。ダニーはもっと前に出ても良かったし、ピーター・ファシネリは少し力不足。この若者役にはガイ・ピアースあたりがぴったりなのではないかと思いましたが。製作にはケビンも関わったようなので、個人的に作ってみたかった映画なのかもしれません。
単純に崖っぷちのサラリーマンたちが起死回生のホームランを放ったり、もしくは大失敗で取り返しがつかなくなったりという、ビジネスの行方を追う物語ではなく、それぞれの人間性が複雑に絡み合う中で、さまざまな価値観が交錯し、それによって、三人三様の心のゆれが垣間見えるのが面白いところ。「布教も営業も同じ」というのは言いえて妙だなと。この台詞をダニーが言う場面はかっこよかったです。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|