D-Movie(No.335)
タイトル
バスキア
(原題)
BASQUIAT
監督
ジュリアン・シュナーベル
脚本
ジュリアン・シュナーベル他
キャスト
ジェフリー・ライト、デヴィッド・ボウイ他
制作
1996年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
107分
評価
★★★★
<ストーリー>
バスキア(ジェフリー・ライト)はストリートの落書きアーティスト。その純粋で奔放な作風をアンディ・ウォーホル(デヴィッド・ボウイ)に認められるや、一夜にして時代の寵児となり、『ニューヨーク・タイムズ』の表紙を飾る。作品は高値で飛ぶように売れ、大物画商やグルーピーとの華やかな日々を過ごすが.....。

<コメント>
80年代に活躍し、27歳の若さで夭折した天才画家ジャン=ミッシェル・バスキアを描いた作品。バスキアを主人公にした作品では、まずエド・ベルトグリオ監督の傑作ドキュメンタリー作品『DOWNTOWN81』(2001)が思い浮かびますが、本作はデヴィッド・ボウイやゲイリー・オールドマンらの個性的なキャスティングでなかなか派手な作品に仕上がっています。
監督のジュリアン・シュナーベルはバスキアとは生涯友人だった人だそうですが、映画の撮影にあたりバスキアの作品の使用許可をバスキアの父ジェラルドから得られず、映画内で使用されているバスキアの絵はすべて監督が描いたものだそうです。ちょっとがっかり。

本作は必要以上に感情をあおることなく、バスキアの成功と喪失を淡々と描いている感じで、バスキアを演じるジェフリー・ライトも、感情表現は押さえ気味。周辺人物との確執にも我関せず、という雰囲気。成功するまでの過程も、彼自身の努力や苦悩を克明に描いていくというよりも、周囲とのやり取りがメインになっているのは、バスキアの成功自体が時代が生み出したところもあるということを示唆しているのかもしれません。しかし、本物の作品でなくても、作中に登場する彼の絵やグラフィティは本当に刺激的です。その他のキャスティングも豪華で、デヴィッド・ボウイの怪演を始め、ベニチオ・デルトロやクリストファー・ウォーケン、デニス・ホッパーにコートニー・ラヴ、ウィレム・デフォー と、目が離せません。
で、特筆すべきはサントラ。ジョン・ライドンのPILから始まってジョン・ケイルの「ハレルヤ」まで、完璧。何度聞いたかわかりません。当時のNYの空気が伝わってくるようです。映画の内容の良し悪しはともかく、キャスティングと音楽で突っ走るチカラ技の映画には違いありませんが、印象深い作品であることも事実です。サントラも含めて★4つ。グラフィティ・カルチャーや当時の音楽に興味がない方には、うーん、正直★2つぐらいでしょうか。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送