D-Movie(No.310)
タイトル
バッド・ルーテナント
(原題)
BAD LIEUTENANT
監督
アベル・フェラーラ
脚本
ゾー・ルンド、アベル・フェラーラ
キャスト
ハーヴェイ・カイテル、ゾー・ルンド、フランキー・ソーン他
制作
1992年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
97分
評価
★★
<ストーリー>
絶望的なほど不道徳な世界の中で恐怖を乗り越えようともがくニューヨークの警部補LT(ハーヴェイ・カイテル)。彼は軽く目覚めのコカインを決めると、殺人現場でも事件そっちのけで同僚の刑事たちと野球博打にのめり込む日々。そんなある日、尼僧の強姦事件が起こり、犯人逮捕の賞金に5万ドルが当てられる。賭博で金に窮した彼は事件を追うが.....。

<コメント>
『キング・オブ・ニューヨーク』(1990)、『スネーク・アイズ』(1993)など、クライム・ムービーを得意とするアベル・フェラーラ監督作品。インディーズとメジャーの間を縦横無尽に行き来する怪優ハーヴェイ・カイテルが主演。本作はそのハーヴェイ・カイテルの持ち味が全編にわたって滲み出ています。

彼が演じる主人公の刑事LTは、一言で表すとどうしようもない人間。職権乱用もはなはだしく、彼にとっては取り締まりも単なる欲望処理の手段にしか過ぎません。事件の解決よりも気になるのは野球賭博の結果。そして彼の生活に欠かせないのがドラッグ。社会生活を送れていること自体が不思議な体たらくぶりです。人としての道を踏み外した刑事像は様々な映画に登場しますが、これほど堕落した登場人物も珍しいです。
彼自身はその自堕落な生活に終止符をうとうとしますが、さすがにどれだけ神にすがろうとも、これだけ堕ちた人間には感情移入できません。その嫌悪感こそこの監督が描きたかったものかもしれませんが(それにしても長まわしも多いし、音楽もほとんど使われていませんので、演じる方はさぞかし大変だったでしょうね)。信仰について描いているとも取れますが、そう考えるとちょっと安易な気がしました。信仰があろうがなかろうが、そして、その結果神に救われようが見捨てられようが、人間は人間であり、自らの思想や行動に縛られて生きるしかないのではないでしょうか。
これでもかと肉体的にも道徳的にも醜態を晒すハーヴェイ・カイテルの捨て身の演技はやはり目を離せません。キリストに媚びる場面もこの人の演技力があってこそ。それでも星の数が2つなのは、ラストについては賛否分かれるところだと思いますが、個人的には多少物足りない感じがしたのと、アベル・フェラーラ監督作品では、どちらかというとハーヴェイ・カイテルと組んだものよりクリストファー・ウォーケンと組んだものの方がハード・ボイルド度が高いので好きなんです。すみません。

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