D-Movie(No.407)
タイトル
アモーレス・ペロス
(原題)
Amores Perros
監督
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本
ギジェルモ・アリアガ・ホルダン
キャスト
ガエル・ガルシア・ベルナル、エミリオ・エチェバリア他
制作
1999年/メキシコ
ジャンル ドラマ
上映時間
153分
評価
★★★★★

【 ストーリー 】
ダウンタウンに住む青年オクタビオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、暴君的な兄の妻として日々虐げられているスサナ(ヴァネッサ・バウチェ)に恋をしていた。ある日、彼は飼い犬が闘犬としての能力が高いことを知る。そして、闘犬で稼いだ金を兄に黙ってスサナに渡す。さらに儲けた彼は、彼女に一緒に町を出ようと持ちかけるが.....。

【 コメント 】
神の怒りに触れ、バラバラにされた人間たちの苦悩を世界的なスケールで描いた『バベル』(2007)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のデビュー作。兄嫁に恋した青年、天国から地獄に突き落とされたスーパーモデル、家族を捨てて殺し屋に成り下がった反逆者、それぞれの愛と想いが、ひとつの交通事故を基点に交錯する物語です。

原題の”犬のような愛”が示すとおり、いずれの物語にも犬が登場し、重要なポイントとなります。重要といっても、それは人を狂わせ、諭し、導いていく存在として描かれているので、描写という意味では結構悲惨なシーンが多く、犬好きの方にはとても進められません。まさに犬のように、獣のように、己の本能のままに人生の舵を切る人間たち。その人間たちの”業”が熱きメキシコの地で沸点に達します。冒頭のカーチェイスからラストシーンまで、激しさの起伏はあれど緊張感は途切れません。そしてメキシコ映画が持つ独特の湿り気のある熱もまたしかり。本作では、”ユーモア”や”余裕”など、一切の飾りは排除され、人間が本来持っている欲望が浮き彫りにされています。

『バベル』でもそうですが、こういう時間軸をずらした作品では、最終的にどのエピソードを持ってくるかでその映画の印象が変わると思います。個人的には、家族への愛を告白した反逆者がラストになっていたことから、これだけ激しくて切ない愛の形を描きながらも、最後には再生のメッセージが込められていると理解しました。再生とは、単純に破壊されたモノを作り直す行為ではなく、未来に向けてまず一歩を踏み出すことであると思うからです。そして、全ては運命として定められていたものなのか、それとも己の行いの愚かさゆえに与えられた罰なのか。それは誰にも分かりません。いずれにしても、時が流れ人生が続いていく以上、それが運命にしろ罰にしろ、私たちはそれを受け入れざるを得ません。映像も音楽も素晴らしい。傑作。

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