No.28
タイトル
ウォーターダンス
(原題)
THE WATERDANCE
監督
ニール・ヒメネズ&マイケル・スタインバーグ
制作
1991年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
106分
評価
★★★
<ストーリー>
事故で首の骨を骨折し、車椅子の生活を余儀なくされた作家のジョエル(エリック・ストルツ)。彼は同じく車椅子のおしゃべりな黒人レイ(ウェズリー・スナイプス)や元暴走族のブロス(ウィリアム・フォーサイス)等とともにリハビリ生活を送っていた。ジョエルには恋人のアンナ(ヘレン・ハント)がいたが、身障者となってしまった不安や苦悩から、心の支えであった彼女との関係がうまくいかなくなってしまう。そんなとき友人レイが離婚し、老人ホームに移ることになる.........。


<コメント>
『フォー・ザ・ボーイズ』(1991)のニール・ヒメネズと『メリーに首ったけ』(1998)が記憶に新しマイケル・スタインバーグの共同監督作品。脚本を手掛けたのはニール・ヒメネズ。
事故で首の骨を折ってしまい身障者となってしまった作家とその恋人、そして同じく車椅子での生活を余儀なくされた病院の友人達との交流の物語です。

こういう題材にありがちな予定調和的で大げさな感動場面は少なく、主人公と恋人との関係の描き方も泥臭くなくて好感が持てます(もちろん、患者達がこっそり病院を抜け出し、夜の街に繰り出すというお約束の場面はありますが)。見方によっては重い題材ですが、全体的にさらっと切り取った感じは、逆に見る方にいろいろと考えさせるきっかけを生むのではないでしょうか。
しかしながら、リハビリを送る患者は人種的に見事に分けられており、こういった問題も絡めたい(または絡めざるを得ない)のはわかりますが、結局、テーマがぼやけてしまった感じはあります。そのせいで、せっかくさらっと切り取ったところが”ちょっと描き方が足りないな”と思ってしまう部分もありました。

キャスティングは成功していて、エリック・ストルツは少し内向的な主人公役にハマっていますし、恋人のアンナ(ヘレン・ハント)も暖かさが伝わってくる感じで良いです。友人レイ役のウェズリー・スナイプスは派手さはありませんがいい味出してます。彼はおしゃべりな黒人という役柄ですが、彼のキャラクターとおしゃべりのおかげで作品全体が暗くなりすぎずに済んでいると思います。もう一人の患者ブロス(ウィリアム・フォーサイス)は元暴走族という設定ですが、やっぱり良い人なのはご愛嬌。エリック・ストルツとウェズリー・スナイプスの2人が夜空を見ながら語り合うシーンは映像的にも美しくて印象的です。

なお、この作品は1992年サンダンス国際映画祭観客賞、脚本賞を受賞しています。

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