No.27
タイトル
日蔭のふたり
(原題)
JUDE
監督
マイケル・ウィンターボトム
制作
1996年/イギリス
ジャンル 恋愛ドラマ
上映時間
123分
評価
★★
<ストーリー>
大学を目指し働きながら勉強を続ける若者ジュード(クリストファー・エクルストン)。村の娘アラベラ(レイチェル・グリフィス)に誘惑され結婚するが、考え方の違う2人の結婚生活はすぐに破局。そんなとき彼の目の前に現れたのは聡明で美しいいとこのスー(ケイト・ウィンスレット)だった。ジュードとスーはお互いに魅かれあうが、彼らの前には様々な運命が待ち受けていた.........。


<コメント>
オーストラリアの鬼才ピーター・ジャクソン監督の名作『乙女の祈り』(1994)で鮮烈なデビューを飾った女優ケイト・ウィンスレット主演の恋愛ドラマ。原作はイギリスの文豪トマス・ハーディの問題作『日陰者ジュード』。様々な困難に遭い、運命に翻弄されながらも愛を貫こうとする男女の物語です。
監督は『バタフライ・キス』(1995)で衝撃のデビューを飾ったマイケル・ウィンターボトム。

キャスティングは悪くないと思います。ケイト・ウィンスレットは聡明で芯の強さを感じさせる女性を魅力的に演じていますし、ジュード役のクリストファー・エクルストンも、最初の妻アラベラ役のレイチェル・グリフィスも役柄に合っていて、それぞれのキャラクターをうまく演じていると思います。
しかしながら、話が進むにつれ主人公ジュードの勤勉ゆえに世間知らずな部分が鼻につき、個人的にはあまり感情移入出来ませんでした。もっとジュードの挫折と苦悩が深く描かれないと、自らの境遇により世間からはみ出し、運命に翻弄される2人という図式がきっちり浮かび上がってきません。仕事がうまくいかないのも自業自得のような気がしますし......。結果としてただ単に”子供達がかわいそう”という感じでした。せめてラストだけでも主人公の苦悩を強烈に感じさせる部分があれば後味も違ったと思うのですが、それも中途半端だったような気がします。

ただ、19世紀のイングランドという時代背景を考えると、おそらくこれは現実的な話なのではないかと思います。そういう意味ではじっくり原作を読んでみたい作品だと思いました。
パトリス・ルコント監督の作品(『髪結いの亭主』(1990)、『イヴォンヌの香り』(1994))でも知られるエドゥアルド・セラの映像は奥行きがあって美しかったです。

しかし個人的には(この監督に限らずですが)イギリス映画というのはどぎついことを平気でやるなー、という感じがします。(^ ^;

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