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No.38 |
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タイトル
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カウガール・ブルース |
(原題)
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EVEN COWGIRLS GET THE BLUES |
監督
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ガス・ヴァン・サント |
制作
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1993年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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96分 |
評価
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★ |
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<ストーリー>
人一倍長い親指を持って生まれたシシー(ユア・サーマン)。彼女はその指を生かし、史上最強のヒッチハイカーとなりアメリカ全土を自由に旅していた。やがて彼女は牧場で自然と共存するカウガール達や洞窟暮らしの老人らと出会い、精神の自由と真実の愛に目覚めてゆく.........。
<コメント>
『ドラッグストア・カウボーイ』(1989)で華々しくデビューしたガス・ヴァン・サント監督の作品です。原作はカウンター・カルチャーのバイブルとして人気を誇るカルト作家トム・ロビンスの同名小説。
主演がユア・サーマン、脇を固めるのがジョン・ハート、キアヌ・リーヴス、レイン・フェニックス(リバー・フェニックスの弟)と来れば、同監督のファンならずともついビデオに手が伸びる人もいるハズ。
しかし、残念ながら個人的にはあまり納得のいかない出来でした。
最初は”長い親指”=”ペニスの象徴”かな、と考え、松浦綾子さんの小説『親指Pの修行時代』を思い出したのですが、全然違いました(あたりまえか)。
基本的には、長い親指を持って生まれた女性がヒッチハイクで旅を続け、様々な経験を通して本当の愛や精神の自由を獲得する物語なのですが、いかんせん話のテンポが良くないし、出てくる人がエキセントリックすぎて、正直見ていて疲れました。また、終盤に繰り広げられるカウガール達の戦いも、登場人物がよく喋る割には精神的な支柱がよくわからず、結構ドタバタな感じでした。
長い親指の使われ方がヒッチハイクがメインなのもちょっと不満でした。やはり、長い親指ゆえの悩みや喪失や悲しみがもっとあってこそ、そこからの開放や何か獲得したときの爽快感があるのではないでしょうか。途中ファッション・モデルとして生計を立てていたというのもちょっとちぐはぐな感じがしました。
とはいえ、ユア・サーマンはやはりかわいいですし、ジョン・ハートの怪演も一見の価値ありです(個人的には好きではありませんが)。キアヌ・リーヴスも出演は短いながらもインパクトあります。そういう意味では、変な人がいっぱい出てくるロード・ムービーとして考えれば楽しめるかもしれません。
なおこの作品は1995年のラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)の主演女優賞(ユア・サーマン)と助演女優賞(ショーンヤング)にノミネートされてしまいました。 |
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