No.37
タイトル
カウチ・イン・ニューヨーク
(原題)
A COUCH IN NEW YORK
監督
シャンタル・アケルマン
制作
1996年/仏、独、ベルギー
ジャンル ドラマ
上映時間
107分
評価
★★★
<ストーリー>
患者に追われる生活に嫌気がさした精神科医のハリス(ウィリアム・ハート)はパリの新聞に、期間限定での”アパート交換”の広告を出す。同じく男に追い回されることにうんざりしていたパリジェンヌのベアトリス(ジュリエット・ビノシュ)がこれに応じ、お互いはそれぞれの住み家に。ところがパリの貧乏アパートに我慢できないハリスはすぐにニューヨークの自分のマンションに戻ってくる。しかしそこではベアトリスが何の成り行きか精神分析を行っており、彼も患者になるはめに.........。


<コメント>
同年に上映された『イングリッシュ・ペイシェント』でついにアカデミー賞(助演女優賞)に輝いたフランスの人気女優ジュリエット・ビノシュと演技派ウィリアム・ハートが共演した、パリとニューヨークを結ぶコメディッタッチの恋愛ドラマです。

個人的にはジュリエット・ビノシュはデビュー当時からあまり好きではなかったのですが、年齢を重ねるにつれ女性としての魅力が増してきた気がします。ラッセ・ハルストレム監督による最新作『ショコラ』(2000)での演技もとても良かったです。本作品ではニューヨークに憧れるパリジェンヌを軽い感じで演じています。行きがかり上とはいえ、精神分析医として活躍してしまう場面等とてもかわいいです。彼女の魅力がうまく表現されていると思います。
ウィリアム・ハートもいつもながらの繊細な演技で、優しいけれど少し精神薄弱気味の人柄をうまく演じています。それにしてもウィリアム・ハートは顔色悪すぎですね。これ結構気になりました。もちろん彼が演じるのは内向気味で潔癖症のキャラクターですから顔色悪くてもおかしくないのですが、それは彼の演技だけでも充分だったように思います。

作品自体は演出のテンポも良く、楽しく見られました。脚本も特にひねりがあるわけでは無いですが、飽きないのはやっぱりキャスティングが効いているからだと思います。こういう映画にありがちな「そんなにうまく行く訳無いだろっ」、と突っ込みたいところは少なからずありましたが。
途中まで単純なストーリーでほのぼのと進んできて、最後にもっと盛り上がるのかと思ったのですが、終盤〜ラストにかけては思ったより淡々としていました。これはこれで味わいのあるラストといえなくも無いですが、せっかくですからドカンと盛り上がっても良かったような気がします。

肩の力を抜いて観られる1本なので、ストレートな恋愛ものが好きな人にはオススメです。

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