No.21
タイトル
少年の瞳
(原題)
CAREFUL, HE MIGHT HEAR YOU
監督
カール・シュルツ
制作
1984年/オーストラリア
ジャンル ドラマ
上映時間
108分
評価
★★
<ストーリー>
母と死別し、父は行方不明という6才の少年PS(ニコラス・グレッドヒル)。それでもPSは彼を本当の子供のように慕う叔母ライラ(ロビン・ネヴィン)の元で幸せな生活を送っていた。ところがある日、ライラの妹で富豪のヴァネッサ(ウェンディ・ヒューズ)が突然PSを引き取りたいと言い出した。PSは裕福だが高慢なヴァネッサを嫌い、結局、養育権を巡って裁判が行われるが.......。


<コメント>
日本ではデミ・ムーア主演のホラー映画『第七の予言』(1988)で知られるカール・シュルツ監督の作品。撮影は『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)でアカデミー賞撮影賞を受賞したジョン・シール。彼は話題作『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)の撮影も手掛けています。
叔母の元で育てられているPSと呼ばれる6才の少年が、大人たちの都合によって翻弄されながらもたくましく成長して行く物語です。

作品の要となる子役を演じるニコラス・グレッドヒルは演技もしっかりしていますし、見た目もとてもかわいくて、主人公のイメージに結構合っていると思います。しかし演出が淡々としているので、PSとニックネームで呼ばれたり、モノのようにやり取りされたり、裁判で奪い合いになったりと、大人たちの勝手な都合で翻弄されるという図式は伝わってくるものの、彼の複雑な心情がしっかり表現されているかというとちょっと疑問でした。
様々な紆余曲折を経ながらも自分なりの視点を失わず、最後にはある種の自立心や自尊心を獲得する、という流れなのですが、そこに至るまでの彼の心情の変化がもっと深く描かれていれば良かったと思います。そうすればラストがもっと印象的なものになったのではないでしょうか。
PSとライラとの関係やライラとヴァネッサの確執等の描き方も物足りない感じがしました。

ちょっと悪役的な叔母ヴァネッサを演じるウェンディ・ヒューズの演技はリアリティがあって良いと思います。ヴァネッサはPSにかつて愛した男の面影を感じ、自分の愛を注ぎ込もうとしますが、人の愛情に飢えながら人の愛し方がわからず、それゆえにPSとも心を通わすことができません。そういう意味ではむしろPSを主体として観るよりも、彼女を主体とした物語として観るの方が興味深いかもしれません。
もし、監督が両方の対比や並列を描きたかったのだとすれば、残念ながらどっちつかずに終わってしまったという感じがしますが。

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