No.25
タイトル
エンゼル・ハート
(原題)
ANGEL HEART
監督
アラン・パーカー
制作
1987年/アメリカ
ジャンル ホラー
上映時間
113分
評価
★★★★
<ストーリー>
謎の人物(ロバート・デ・ニーロ)からの依頼により、失踪した人気歌手の行方を追うことになったブルックリンの私立探偵ハリー・エンゼル(ミッキー・ローク)。ところが彼が調査を進める先々で奇怪な殺人事件が続発する。それでも彼は事件の真相を知るためにさらに調査を進めていく。やがて明らかになる驚愕の真実、そして彼にもたらされる運命とは.........。


<コメント>
幅広いジャンルの作品を手掛け、評価の高い作品も多いハリウッドの鬼才、アラン・パーカー監督の作品。
個人的には『ピンク・フロイド/ザ・ウォール』(1982)に狂喜し、『バーディ』(1984)で裏切られたりと、どこかつかみ所の無い印象のある人です。

しかしこの作品では、呪術的なホラーで終わりがちな脚本を1950年代のアメリカの雰囲気をからめ、重厚でありながら抜けの良いサスペンスとして楽しめる作品に仕立てています。探偵ものとして見ても良く出来ているのではないでしょうか。もちろんホラーとしてそれなりにどぎつい描写も出てきます。
映像的には”さすが”と思わせるインパクトのあるシーンや印象に残るカットも多く、こういうのを見ると「才能のある人だなあ」と思うのですが.......。
ちなみに撮影を担当したのは同監督の『フェーム』(1980)、『バーディ』(1984)等も手がけたマイケル・セレシンです。

主役2人のキャスティングは成功していると思います。何でもない依頼をこなすうちにとんでもない事件に巻き込まれ、自らの運命に翻弄される探偵役をミッキー・ロークが緊張感を持ってうまく演じていると思います。イメージ的にもぴったりですが、今だったら、ブラッド・ピットあたりがやるんでしょうね。謎の依頼人を演じるロバート・デ・ニーロはもっと前面に出ても良かったような気がしますが、さすがの貫録を見せてくれます。

難点を言えば、この監督にありがちな”映像的に凝りすぎ”の部分は多少ありますし、ラストは今見るとさすがにちょっとインパクト不足かなという感じがます。しかし単なるホラーにとどまらない、独特の世界観を味わえる傑作だと思います。
最近の作品で言うと、デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』(1995)あたりが気に入った人にはお勧めです。

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