D-Movie(No.608)

・邦題:『バーチュオシティ』
・原題:『VIRTUOSITY』
・監督:ブレット・レナード
・脚本:エリック・バーント
・キャスト:デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ他
・制作:1995年/アメリカ
・ジャンル:SFドラマ
・上映時間:106分
・評価:★★


【 コメント 】
若き日のデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの2大スターが、元警察官と凶悪犯に扮し、リアルとバーチャルの世界で熾烈な戦いを繰り広げる物語。監督は『バーチャル・ウォーズ』(1992)や『ハイダウェイ』(1995)を手がけたブレット・レナード。
舞台は1999年のロサンゼルス。今後起こり得る凶悪犯罪に備え、合衆国政府は新たなる組織LETEC(警察技術研究所)を創設。あらゆる犯罪者のデータをコンピュータにインプットし、それをバーチャル・リアリティの世界で擬人化、一犯罪者の人格をそれぞれのシナリオの中に組み込んで行動パターンの分析と撃退法を研究するというシミュレータ装置を完成させた。まだ実験段階だったため被験者には囚人を用いていたが、そんな中、歴史上の凶悪犯罪者187人のデータをインプットしたシド6.7が現実世界へ逃げだしてしまう...という物語。
あらゆる凶悪犯の集大成と言えるシド6.7をラッセル・クロウが、そのシドを追うも警官役をデンゼル・ワシントンが演じています。
リアルとバーチャルという概念を物語の中心に添えていること自体、今では少し時代遅れに感じてしまいますが、バーチャルからリアルに抜け出してくる発想はやはり面白いですね。ただ、せっかくの凶悪犯も若き日のラッセル・クロウでは”最凶”感に乏しく、デンゼル・ワシントンも暗い過去を背負った警官の闇に乏しい気がします。いずれももっと無名の人を使うか、違うキャスティングがよかったかも。
CGがふんだんに使われていますが、技術的に今見ると新鮮味にかけるところも残念。冒頭のシーンはどこかマイケル・クライトン原作の『ウェスト・ワールド』(1973)を髣髴させますし、バーチャルから飛び出したシドがガラスで身体を再生する描写も大友克洋の『AKIRA』(1988)で見た事があるような...。CGを駆使した映画の先駆けである『トロン』(1982)も28年ぶりに続編が製作されましたが、本作も今の技術で続編、ないしはリメイクすればさらに面白い作品になる気がします。

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