D-Movie(No.727)

・邦題:『12モンキーズ』
・原題:『TWELVE MONKEYS』
・監督:テリー・ギリアム
・脚本:デヴィッド・ピープルズ他
・キャスト:ブルース・ウィリス、マデリーン・ストー他
・制作:1995年/アメリカ
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:130分
・評価:★★★★★


【 コメント 】
『未来世紀ブラジル』(1985)のテリー・ギリアム監督が、クリス・マルケルの短編映画『ラ・ジュテ』(1962)にインスパイアされて作り上げたSFサスペンスドラマ。主演は『ダイ・ハード』シリーズのブルース・ウィリス。恋人役にマデリーン・ストー、狂気の犯罪者にブラッド・ピットがキャスティングされています。

舞台は2035年の地球。1996年に発生した謎のウィルスにより、約99パーセントが死滅した人類は、地下での生活を余儀なくされていた。そんな中、科学者たちはタイムトラベルによって囚人たちを過去の世界に送り込み、ウィルス発生の原因を探ろうとしていた。記憶力の良さからその役目に任命されたのは、囚人ジェームス・コール。しかし彼が送り込まれたのは、事件が起きる6年前の1990年。”ウィルスによって人類が死滅する”と話すコールは精神病院に入れられてしまう。それでも何とか事件を解決する糸口となる“12モンキーズ”という謎の言葉にたどり着く。タイムトラベルを繰り返しながら謎に迫るコールは人類を救うことが出来るのか...という物語。

過去と未来を行き来しながら謎に立ち向かうというストーリーは珍しくありませんが、テリー・ギリアムによる独特のビジュアル、印象的な音楽などによって、特殊な世界観が構築されています。『ラ・ジュテ』という短編映画をベースとしながらも、ただ引き伸ばしただけではないストーリー展開も秀逸。加えてブルース・ウィルスのリアリティある演技と、ブラッド・ピットの狂気の演技が物語を盛り上げます。主人公と過去の人間たちとの確執や立場の逆転なども面白く、若干破綻しているところもあるものの、ところどころ細かな伏線を追いながら、何度も見たくなる作品です。ちなみにブラッド・ピットは本作で、同年のアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされました。個人的には、本作のブラッドピットが彼のキャリアの中で一番の演技なのではないかと思います。ファンの方にとっては複雑な気持ちかもしれませんが。

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