D-Movie(No.637)

・邦題:『テッセラクト』
・原題:『THE TESSERACT』
・監督:オキサイド・パン
・脚本:オキサイド・パン他
・キャスト:ジョナサン・リス=マイヤーズ、サスキア・リーヴス他
・制作:2003年/イギリス、タイ、日本
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:96分
・評価:★★


【 コメント 】
レオナルド・ディカプリオが主演して話題となった『ザ・ビーチ』(1999)の原作や『28日後...』(2002)の脚本などで知られるアレックス・ガーランドの原作を、『The EYE【アイ】』(2002)の世界的ヒットで注目を浴びたオキサイド・パンが監督・脚本まで手がけた作品。
主演は『ベルベット・ゴールドマイン』(1998)のジョナサン・リース・マイヤーズに『バタフライ・キス』(1995)のサスキア・リーヴス。プロデュースには、日本人のスタッフも名を連ねています。

舞台はタイ、バンコク。とある安ホテルの一室にこもり、ドラッグの取引相手を待つイギリス人のショーン。緊張感が高まる中、午後5時47分に突然停電が起こる。とりあえず部屋を出てバーで酒を飲んで部屋に戻ってくると、そこには相手からと思われる“明朝、ここで待て”のメモが。やがて、ドラッグを狙う他の勢力、ホテルで働く少年、さまざまな人間が絡み合い、事態は最悪の方向へ動き始める...という物語。
冒頭で説明が行われるとおり、タイトルの“テッセラクト”とは四次元立方体の意味。四次元とは、われわれが存在する三次元に時間軸を追加した概念。本作では、主となるストーリーが時間軸をずらした映像表現として積み重ねられており、それを組み立てながら見ているような感覚があります。
映像そのものはスタイリッシュで、それらのシークエンスが次々と映し出される表現はテンポもよく、緊張感も途切れません。しかしながら、手法としては特別目新しいものではなく、またサスペンス映画としては、全体を通したストーリー展開は意外と地味で、脳みそを引っ掻き回されるような衝撃までは至らないかも。オープニング映像やタイトルがよくできているだけに、その分『キューブ』や『メメント』のような、エッジの効いた映画を想像してしまいますが、残念ながらそこまでの斬新さはありません。女性心理学者、夢と現実のボーダー、殺し屋の女など、物語を盛り上げる要素がたくさんある割りに、上手く絡み合っていないのが残念。

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