D-Movie(No.575)

・邦題:『サブウェイ・パニック』
・原題:『THE TAKING OF PELHAM ONE TWO THREE』
・監督:ジョセフ・サージェント
・脚本:ピーター・ストーン
・キャスト:ウォルター・マッソー、ロバート・ショウ他
・制作:1974年/アメリカ
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:100分
・評価:★★★★★


【 コメント 】
ニューヨークの地下鉄が謎の4人組の男にハイジャックされた。犯人たちは首尾よく車両を切り離し、乗客を人質に篭城。現金100万ドルを要求。しかも期限は1時間。地下鉄公安局のガーバー警部補(ウォルター・マッソー)が犯人との交渉にあたるが、地下鉄を知りぬいた人物を要すると思われる犯人グループに翻弄され...という物語。

地下鉄をハイジャックするという奇想天外な設定、お互いを”色”で呼び合う(タランティーノが『レザボア・ドッグズ』でパクッた?)謎の犯人グループの存在感、地下鉄を知り尽くしたもの同士のかけひきなど、サスペンスドラマとして一級の作品です。
地下鉄が舞台なので、アクション要素もありますが、前半から物語を引っ張るのは、ガーバー警部補と犯人のリーダーとの駆け引き。さらに一見紳士的に見える犯人たちの中にも、後先考えないタイプの人間もいて緊迫感を盛り上げます。ウォルター・マッソーはもちろん、ロバート・ショウ演じるリーダ格の犯人や、捜査に関わる警察官など脇役のキャラクターも印象的。70年代にはいろんなパニック映画が作られましたが、やっぱりはずれは少ないですね。
さまざまなに張られた伏線とその落とし方も見事。それがある意味”伝説”のラストに集約されるわけです。今見ると多少の古臭さはありますが、最初に見たときは思わず微笑んでしまいました。音楽の使い方も含めて粋なユーモアが効いた作品です。

ちなみに本作は、2009年に『トップガン』(1986)の監督トニー・スコットによってリメイクされました(邦題『サブウェイ123激突』)。オリジナルのようにところどころユーモアの要素を入れた演出とウォルター・マッソーのとぼけた演技も味があって楽しいですが、リメイク版の全編緊張感で通した演出と、デンゼル・ワシントン(ガーバー警部補役)とジョン・トラヴォルタ(犯人役)の演技のぶつかり合いもなかなかのものです。ラストは全然違いますし、見比べてみるのも一興。

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