D-Movie(No.530)

・邦題:『スクール・オブ・ロック』
・原題:『THE SCHOOL OF ROCK』
・監督:リチャード・リンクレイター
・脚本:マイク・ホワイト
・キャスト:ジャック・ブラック、マイク・ホワイト他
・制作:2003年/アメリカ
・ジャンル:コメディ
・上映時間:110分
・評価:★★★★★


【 ストーリー 】
ロック命!のギタリストのデューイ(ジャック・ブラック)は、破天荒が過ぎて、自分で結成したバンドからクビにされてしまう。さらに居候している親友ネッドの家からも、家賃未払いで追い出される寸前。そんな時、ネッドに小学校の代用教員の依頼あり、たまたま電話に出たデューイは、家賃返済のためネッドになりすまして教員として働き出すが...。

【 コメント 】
売れないロックミュージシャンが代用教員になりすまし、格式高い小学校の生徒たちとともに、ロック魂あふれるバンドを結成して活躍するコメディ。
主演は自身がミュージシャンでもあるコメディアンのジャック・ブラック。彼の教え子を演じる子供たちはオーディションで選ばれた精鋭ぞろい。基本吹き替えなしで圧倒的なロックパフォーマンスを披露してくれます。監督は『テープ』(2001)や『ウェイキング・ライフ』(2001)など個性的な作品で注目されたリチャード・リンクレイター。製作費3000万ドルという小規模作品でありながら、全世界で興収1億3100万ドルのヒット作となりました。

ジャック・ブラックが、要領のよさと口の達者さを武器に世の中を渡っていく、ロック・オタクのミュージシャンを大熱演。まさに当たり役。ジャック・ブラックとロックと言えば『ハイ・フィデリティ』(2000)でのオタクぶりが印象的ですが、本作では知識のみならずギタリストとしても大活躍します。
本作で面白いのは、単純にロック好きの暴れん坊のニセ教師が、ロックを理解しない人々に啓蒙活動を行うだけで無く、親たちに押さえつけられて生きるまじめな子供たちの感情を解放してしまうところ。子供たちの反逆が成長として昇華されているところがグッときます。もちろん、ところどころで登場するロックバンドやミュージシャンの名前やエピソードもロックファンにはたまりません。

ちなみにDVDには特典映像が満載です。ジャック・ブラックのインタビューも落ち着きがなくて楽しいですし(笑)、子供たちのオーディションの話やジャック・ブラックについての感想なども笑えます。小学生ぐらいの子供に「11歳の子供みたい」って言われてしまう彼って(笑)。レッド・ツェッペリンの曲の使用許可を求めるくだりはどこまでが本当なのかわかりませんが、ジャックの愛が伝わってきます。ロックが好きでない人にはどこまで楽しめるか疑問も残りますが、ロック好きには文句無く心に響く傑作です。

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