ある日、ロンドンの大通りで宝石商の自動車が事故を起こす。そこにタイミングよく救急車が到着。宝石商を連れ去っていく。実はこの救急車がギャングによる強盗だと判明。裏で事件を操っているポールという男。彼は、この宝石商から奪った宝石を軍資金に、夜行郵便列車に積まれた約30億円の紙幣の強奪を企てる。15人の仲間と共に遂に作戦は決行されるが、ひとりのミスから計画は崩れ始める...という物語。
1963年8月にロンドン郊外で起きた30億円にものぼる列車強盗事件を映画化した犯罪サスペンス。冒頭の何が起こるのかわからない緊張感と、カーチェイスがすごいっ。スタイリッシュでかっこいいです。ピーター・イエーツはこの作品でのアクション・シーンの手腕が買われ、スティーブ・マックイーン主演のアメリカ映画『ブリット』(1968)の監督に抜擢されたそうです。実話が元になっているとのことで、若干地味な感じはありますが、それでも犯罪集団と警察のやり取りは手に汗握ります。同じくスティーブ・マックイーンが登場する『大脱走』(1963)のように、犯罪者それぞれの個性やエピソードが描かれていればもっエンターテイメントとして楽しめたかも。
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