D-Movie(No.644)

・邦題:『クリップス』
・原題:『REDEMPTION: THE STAN TOOKIE WILLIAMS STORY』
・監督:ヴォンディ・カーティス=ホール
・脚本:J・T・アレン
・キャスト:ジェイミー・フォックス、リン・ウィットフィールド他
・制作:2004年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:94分
・評価:★★★


【 コメント 】
2件の強盗殺人容疑で死刑を宣告されたギャングのボス、スタン・トゥッキー・ウィリアムズが、非暴力活動に目覚めてノーベル平和賞と文学賞の候補者となるまでを描いたヒューマン・ドラマ。監督はアメリカのテレビドラマシリーズへの出演で活躍するヴォンディ・カーティス=ホール。実在する主人公スタン・トゥッキー・ウィリアムズを演じるのは、『Ray/レイ』(2004)で、アカデミー賞主演男優賞を射止めたジェイミー・フォックス。

犯罪多発都市のロサンゼルス。街を仕切るギャング団“クリップス”のボスとして君臨していたスタン・トゥッキー・ウィリアムズ。ある日、敵対するギャングとの抗争で4人を殺害。裁判の結果、死刑囚として収監される。刑務所内でもギャング団のボスとして暴力で相手をねじ伏せていた。そんな中、ひとりの女性ルポライターが彼を取材するために刑務所にやってくる。最初は彼女を信じていなかったウィリアムズだったが、彼女の実直さに引かれ、やがて暴力の無益さを訴えるようになるが...という物語。

刑務所に入るような罪を犯した人間が一転、正義や非暴力を説く。一人の俳優が、同じ人間でありながら全く違うキャラクター、さらにはそのプロセスまで演じなければなりません。なので、かなり難しい役どころなのではないかと思いますが、本作ではジェイミー・フォックスがしっかりと演じきっています。ただ改心に至る理由が少し浅い気がしました。日本未公開の作品ですが、そのあたりを深く掘り下げれば、もっと重厚な作品になったのではないかと。

ちなみに、本作は2004年の制作なので、本編の最後に、ウィリアムズは今も獄中で運動を展開中というような説明が出ますが、この翌年の12月に収監されていたカリフォルニア州サン・クウェンテン連邦刑務所で薬物投与により死刑が執行されました。当時の州知事はアーノルド・シュワルツェネッガー。ウィリアムズが自身の犯した殺人事件を否認し、謝罪も行っていないことなどが理由だったそうです。合掌。

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