D-Movie(No.648)

・邦題:『エスター』
・原題:『ORPHAN』
・監督:ジャウマ・コレット=セラ
・脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン
・キャスト:ヴェラ・ファーミガ、ピーター・サースガード他
・制作:2009年/アメリカ
・ジャンル:ホラー
・上映時間:123分
・評価:★★★


【 コメント 】
一世を風靡した人気セレブのパリス・ヒルトンが出演したことでも知られる『蝋人形の館(2005)で監督デビューしたジャウマ・コレット=セラの作品。悲しみを抱える夫婦に養子にもらわれた夫婦が経験する恐ろしい出来事を描いたホラー・サスペンス。原題の『Orphan』は”孤児”という意味。

二人の子供と暮らすケイトとジョンは、3人目の赤ん坊を死産したショックから立ち直れずにいた。二人はこの傷を癒すため、養子を迎えることを決意する。訪れた孤児院で二人は他の子と交わらず一人で絵を描くエスターという少女に出会う。受け答えもしっかりし、絵が上手な彼女を気に入り、二人はエスターを養子として迎え入れる。しかし、それからほどなくして、二人の周りに奇妙な事件が頻発する。やがてケイトはエスターに違和感を感じ、彼女の出生の秘密を探ろうとするが...という物語。

幼い子供が大人たちを恐怖のどん底におとしいれる、といえば、『オーメン』(1976)や、『危険な遊び』(1993)などが浮かびますが、本作に登場する危険な子供は”女の子”。「この娘、どこか変だ」という、映画のコピーにあるとおり、最初はちょっと変わった女の子、といった具合ですが、それが徐々にエスカレートし、主人公の家族を恐怖におとしいれます。夫婦のどちらかが異変に気づくものの、片方は子供を信じて疑わない、という図式はありきたりですが、エスターの狡猾さと表裏の描き方が上手く、最後まで緊張感が途切れません。夫婦には二人の子供がいるのですが、エスターが彼らをあっさりと支配してしまうあたりも、最後のオチとつながっている部分もあり、リアリティがあります。ストーリー的には多少強引なところもありますし、最後の戦いはもう少しひねりがほしかった気がしますが、全体的には恐怖が凝縮された作品だと思います。
DVDには、特典映像としてもうひとつのエンディングが収められているのですが、これが相当怖く、こちらが使われていればもっと話題になった気もします。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送