アメリカ、ミシガンに暮らす19歳の兄ショーンとその幼い妹ジュリー。母親を亡くした兄妹は横柄に振舞う父親と一緒に暮らしていたが、ある日仕事現場で父親が事故で急死してしまう。おばのモニカは、まだ幼いジュリーを育てるために親権を欲しいと申し出るが、父親の巨額な生命保険金がジュリーに支払われるとわかったショーンは、自分が育てると言い張る。ところが、まだ若く、仕事もやめたばかりで自立できていないショーンは、ジュリーを置き去りにして、彼女や友達と遊んでばかり。ジュリーが楽しみにしている学校の遠足も、費用未払いのため、参加出来ない始末。結局、どちらが親権を得るにふさわしいかは、裁判にゆだねられることになる...という物語。
両親を失った兄妹が、大人たちに翻弄されながらも、家族としての絆を取り戻していく物語。ここに登場する人物は、父親、主人公のショーン、ショーンの恋人、おばのモニカ、誰もみんな一生懸命の割にはどこか頼りなく、自己中心的。見ていても感情移入できるキャラクターは少ないです。だからこそ、全体的にリアリティがあり、最終的にショーンの妹を思う気持ちが、真っ直ぐ心に突き刺さってきます。ショーンと母親の関係、母親とモニカの関係など、登場人物の背景や関係性が描ききれていないのがちょっと残念。もう少し長くてもよかったかも。妹役のイザベラ・ブレイク=トーマスはただただかわいらしくて癒されました。
|