D-Movie(No.630)

・邦題:『最高の人生』
・原題:『LEVITY』
・監督:エド・ソロモン
・脚本:エド・ソロモン
・キャスト:ビリー・ボブ・ソーントン、モーガン・フリーマン他
・制作:2003年/アメリカ、フランス
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:100分
・評価:★★


【 コメント 】
『メン・イン・ブラック』(1997)の脚本などを手がけていたエド・ソロモン監督作品。かつて殺人を犯した男が自らの罪を贖うために粛々と生きる姿を描いた物語。主人公マニュアルを演じるのはビリー・ボブ・ソーントン、彼に影響を与える牧師マイルズ役をモーガン・フリーマンが演じています。

強盗殺人の罪で20年以上服役していた男マニュアル(ビリー・ボブ・ソーントン)。死ぬまで監獄にいようと心に決めていた彼は、突然の減刑によって外に放り出される。どうしていいかわからない彼は、自らの罪を贖うべく、かつて自分が殺した少年の姉アデルを探し見つけ出す。そんな折、駐車場を経営しながら子供たちに神の教えを説いているマイルズに出会い、住む場所と仕事にありつく。つかの間の安息を得たマニュアルは、アデルとさらに親交を深めていくが...という物語。

殺人という大きな罪を犯した男マニュアルが、自らの罪の意識に突き動かされ、さまざまな人と出会いながら、自分の罪と向き合い、新しい人生を見つけようとします。それ自体は、悪いことではないのですが、このマニュアルのキャラクターがとにかく自己中心的でどこか危なっかしく、あまり感情移入できませんでした。まさにそういう男だから、大きな罪を犯すに至ったのかもしれませんが。ビリー・ボブ・ソーントンはこの男の空っぽさをうまく演じているとは思いますが。むしろ、登場人物でいうとマイルズの方が人間味を感じさせて面白いです。これはモーガン・フリーマンのうまさもありますね。コチラを主人公にコメディを作った方が本作のテーマ”贖罪”についても、逆にもっと深く掘り下げられるのではないかと。

ラストシーンは穏やかな余韻を残しますが、個人的には、アデルの気持ちになるとそう簡単に納得がいきません。殺人を犯した人間が殺人を阻止すれば罪を償ったことになるわけではないでしょうから、むしろ、本作のラスト以後、マニュアルがどういう風に罪を捉え、生きていくのかを見てみたい気がします。

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