D-Movie(No.547)

・邦題:『ステューピッド・イン・ニューヨーク』
・原題:『KICKED IN THE HEAD』
・監督:マシュー・ハリソン
・脚本:マシュー・ハリソン他
・キャスト:ケヴィン・コリガン、リンダ・フィオレンティーノ他
・制作:1997年/アメリカ
・ジャンル:コメディ
・上映時間:89分
・評価:★★


【 コメント 】
マンハッタンのロウワーイーストの住民レドモンド(ケヴィン・コリガン)は、失業した上にアパートの火事で家を失ってしまう。旧友でビール販売業を営むストレッチ(マイケル・ラパポート)を訪ねるが、その途中で、定職に就かずブラブラしている叔父のサム(ジェームズ・ウッズ)にヤバそうな”ブツ”の仲介を頼まれ、何となく引き受ける羽目に。そして、そのブツの受け渡し現場に到着すると、いきなり銃をぶっ放つ男に襲われ、命からがら逃亡。その後も一難さってまた一難、果たして彼の運命は?という物語。

主人公レドモンドを演じるケヴィン・コリガンの頼りなさそうな雰囲気、トラブルメーカーっぽい叔父のサムの登場、旧友ストレッチのとぼけたキレ具合などなど、面白そうなキャラクターは揃っています。特にサムを演じるジェームズ・ウッズがいい味を出していて結構期待値は高まるのですが、その後はそれなりにいろんな展開があるものの、大きな盛り上がりは無く進んでしまいます。
さらにレドモンドの精神修行はほとんどわけがわからず、守護天使と信じる女性との出会いから始まる恋愛物語が中途半端に絡んでくるために、どんどん収拾がつかなくなってきます。
とんでもないトラブルに巻き込まれた青年の物語というには、全体的に笑いも緊迫感も乏しく、また、自分探しに踏み出した青年が恋に癒されていくという内容にしては青年の成長が無さ過ぎる気がします。

マーティン・スコセッシが製作総指揮に関わっているので、彼が監督した『アフター・アワーズ』(1985)のような内容を期待したのですが、風刺や緊迫感はほとんどなく、単なるドタバタに終わってしまったようです。
ジェームズ・ウッズや間抜けなギャングのボスを演じたバート・ヤング(『ロッキー』シリーズに出演)、『アンディ・ウォーホルを撃った女』(1996)のリリ・テイラーなど、味のある俳優が出ているので、そのあたりがもっと活躍してくれると面白い作品になったと思うのですが。

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