ブラジルの大都市サンパウロでナイトクラブ兼売春宿を経営するロッソとその息子ポール。二人は店内で起きたとある事件に巻き込まれ、大量のコカインを手にする。ロッソはこのコカインを売るさばいて大金を手にし、若くて美しい後妻アンジーとその間に生まれた幼い息子とともに、新しく幸せな暮らしを手に入れようとしていた。一方で、借金まみれで分け前に満足しない息子のポールは、父ロッソをだまして、すべての売上げを自分のものにしようと画策していた。ところが、取引当日に、取引相手のナイジェリア人との仲介役として確保していたバーバが急死。急遽、同じ言葉が喋れるナイトクラブの厨房スタッフ、ウェンバに代理を頼む羽目になり...という物語。
『ハムナプトラ・シリーズ』でお馴染みの、ブレンダン・フレイザー主演作品。日本未公開ですが、他にも父親役にスコット・グレン、ラッパーのモス・デフなど、それなりにちゃんとしたキャスティングです。特別凝ったストーリー展開も演出もありませんが、前半は登場人物のさまざまな思惑が入り混じって飽きさせません。ただ、ラストに向けていろんなことが起こりますが、伏線の張り方とその収束のさせ方が結構強引。中には意味不明なエピソードも。なので、どこかちぐはぐで盛り上がりに欠けます。登場人物の心理描写もどこか説明っぽい。ブレンダン・フレイザーのキレ役も残念ながら空回りしてしまいました。85分と短いので、TVドラマ感覚で観るのにはいいかも。
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