No.18
タイトル
ダラスの熱い日
(原題)
EXECUTIVE ACTION
監督
デヴィッド・ミラー 
制作
1973年/アメリカ
ジャンル 政治ドラマ
上映時間
91分
評価
★★
<ストーリー>
ケネディ大統領の理想主義に基づく内外政策に反感を覚える元政府高官や政財界の大者たちが、彼らの利益やアメリカの将来のために”大統領暗殺”を計画する。彼らは国防省やCIAに在籍した知識と経験を生かし、それぞれの権力や人脈を駆使して暗躍を始める。そして綿密な計画に基づいて暗殺チームが編成され、射撃訓練や犯人の捏造が行われ、計画は着実に進行していく.......。


<コメント>
1963年テキサス州ダラスで起きた"ケネディ大統領暗殺事件"を描いた作品です。当時の実写フィルムを盛り込み、ドキュメンタリー・タッチのサスペンス・ドラマに仕上げています。脚本を手がけたのは『ジョニーは戦場へ行った』(1971)、『パピヨン』(1973)等で知られるダルトン・トランボ。

単純に言うと”各界の大物がケネディ大統領の政策に反感を覚え、国の行く末を案じた結果、共同で暗殺を計画する”ということなのですが、この辺りの描き方がちょっと淡々としすぎているように思えました。”ドキュメンタリー・タッチを狙った硬派な演出”と言えなくも無いですが(もっとも、この事件に詳しい人であれば見方も違うのかもしれません)。
この事件に関してはいろいろな映画やTVドキュメンタリー等の作品が制作されていますが、映画としてはやはり1991年にオリヴァー・ストーン監督が撮った『JFK』に一歩譲るのではないかと思います(まあ、向こうはどちらかというとエンターテイメントという感じですが。上映時間も3時間を超えますし)。

しかしながら、暗殺チームの射撃訓練の場面や社会主義者を装ってソ連に滞在したこともあるリー・ハーベイ・オズワルドを犯人に選ぶ過程、そして目撃者の捏造等により彼を犯人に仕立て上げるための工作等、暗殺計画の内容については細かいところまでしっかり作り込まれています。こういうところを具体的に見せられるといくら仮説とは言え、かなり背筋が寒くなります。組織(=犯罪者)側からの視点で描かれているのも演出としてうまく説得力があります。
キャスティングも硬派で良いと思います。首謀者を演じるバート・ランカスターの大物悪役ぶりの存在感はさすがで、作品全体に緊張感を与えています。また犯人にされるオズワルド役の俳優も本物に似ているのでリアリティがあります。

この事件に少しでも興味のある方は見て損はないでしょう。

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