舞台となるのは、”嘘”という概念が存在しない歴史を歩んできた世界。映画会社の脚本家で、ろくな実績も無い冴えない男マークは、デート相手の美女アンナに冷たくあしらわれ、会社もクビになる始末。家賃も払えず、家を追い出されそうになったマークはとりあえず銀行にお金を下ろしに行く。システムの故障で残高を聞かれたマークは、突然、脳に異変が起こり、残高を多く伝えるという、人類初の”嘘”をついてしまう。”嘘”の概念が無い人類は、マークの言うことをすべて信じてしまう。そこからマークの人生は一変、成功も恋人も手に入れ、華やかな生活が待っていると思いきや...という物語。
『ナイト ミュージアム』(2006)などで活躍している、イギリスの人気コメディアン、リッキー・ジャーヴェイス監督作品。”嘘”の概念が無い世界、という設定が秀逸。嘘のない人間関係は、耳の痛いところや、気まずいところもあるものの、コレはこれでストレスがたまらず、アリかも、と思わせる序盤が面白いです。嘘によって人を幸せにする場面、嘘の出現によって宗教が生まれるくだりなど、重みを感じさせるところもありますが、基本的にはちょっと毒の効いた笑いやシモネタが多いので、感動を求めるよりも、素直に笑って楽しむのが正解だと思います。DVDには、序章としての短編やドッキリ的小品など、面白い特典映像が盛りだくさんなので、こちらもお見逃し無く。
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