D-Movie(No.732)

・邦題:『エレクトリック・ミスト 霧の捜査線』
・原題:『IN THE ELECTRIC MIST』
・監督:ベルトラン・タヴェルニエ
・脚本:イエジー・クロモロウスキ他
・キャスト:トミー・リー・ジョーンズ、ジョン・グッドマン他
・制作:2009年/アメリカ、フランス
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:117分
・評価:★★


【 コメント 】
ジェームズ・リー・バークのベストセラー『エレクトリック・ミスト』をベースにしたサスペンス・ドラマ。主演はオスカー俳優のトミー・リー・ジョーンズ。監督はフランス人で、『ラウンド・ミッドナイト』(1986)などを手がけたベルトラン・タヴェルニエ。

舞台はアメリカ南部ニューオリンズ。ここで19歳の娼婦で黒人の少女チェリーが殺される事件が発生、刑事のデイヴ・ロビショーは捜査を開始する。やがて、地元のヤクザでデイヴとは高校の野球部の仲間だったバルボーニが彼女の売春に関わっていたことが判明。彼はバルボーニが犯人だと目星をつける。そんなある日、デイヴは仕事中に乱暴な運転をするスーパーカーを追跡。捕まえてみると、有名な俳優のエルロッドだった。彼は南北戦争を描いた映画の撮影に来ていたのだ。デイヴの気を引こうとしたエルロッドは湿地帯で白骨死体を発見したことを告げる。事件現場に駆け付けた彼は、自分の意識の奥底に潜む、過去の苦い記憶を思い出す。それでもデイヴはチェリーの殺人事件の解明を急ぐが、やがて妄想に取り付かれるようになる...という物語。

中盤までは普通に刑事ものサスペンスとして進行するのですが、以降はさまざまな伏線やエピソードが絡み合い、どんどん複雑になっていきます。作品としては、独特の雰囲気があるものの、主人公デイヴの一人称の語りも、さほど効果的とは思えず、焦点が絞りきれいない印象がぬぐえません。ストーリー展開が複雑な割には、犯人の謎解きが単純ですし、周辺人物でも印象的なのはジョン・グッドマン演じる街のゴロツキのボスぐらい。俳優エルロッドも狂言回し的に登場するものの、あまり意味はないように思います。ブルース・ミュージシャン、バディ・ガイの音楽が印象的(本人もちょっと登場しています)なだけに惜しい感じ。トミー・リー・ジョーンズが悪いわけではありませんが、主人公デイヴのキャスティングによってかなり印象が変わったかも。

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