D-Movie(No.598)

・邦題:『インフォーマント!』
・原題:『THE INFORMANT!』
・監督:スティーヴン・ソダーバーグ
・脚本:スコット・Z・バーンズ
・キャスト:マット・デイモン、スコット・バクラ他
・制作:2009年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:108分
・評価:★★★


【 コメント 】
大ヒットした『オーシャンズ11』(2001)をはじめとする”オーシャンズ”シリーズでも人気のスティーヴン・ソダーバーグ監督作品。1990年代半ばにアメリカ中を揺るがした実在の経済事件を基にした作品。大企業の内部告発者となった一人の男の数奇な運命を描いた物語。主演は『オーシャンズ』シリーズでも活躍したマット・デイモン。

農業関係の大企業アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社(ADM)で、若くして管理職を務め、私生活でも妻子と幸せに暮らすマーク・ウィテカー(マット・デイモン)。ある日、工場で発生したウイルスによる損失の責任を問われ、彼はライバルである日本企業の仕業であること、および脅迫の存在を上司に報告する。会社側は恐喝事件としてFBIに捜査を依頼。ウィテカーはFBIの捜査に協力することになるが、軽い気持ちでADMが行っている違法な価格協定についての内部告発も行ってしまう。国際的な違法価格協定の尻尾をつかんだFBIは、ウィテカーを協力者として迎え、確たる証拠を掴むために潜入捜査を開始するが...という物語。

企業の内部告発ものはアメリカでは結構好まれる題材ですが、本作はかなり趣の違う作品となっています。多くの作品は、企業や個人の保身、虚偽、裏切りなどを盛り込んで緊張感あふれる内容のものがほとんどですが、本作は基本”コメディ”です。というかそう捕らえたほうが正解。それもただ笑えるというものではなく、登場人物はみんな至って真面目なのですが、それがどこか軸がずれており、ブラックな笑いを巻き起こすと言うもの。これはひとえに主人公マークのキャラクターにあります。実際のマークにどれほど近いのかわかりませんが、彼はほとんど病気です。マット・デイモンのキャラもあって、最初はそのあたりがつかみにくいのですが、終盤にいくにしたがってこの主人公のキャラ生きてきます。家族もFBIもみんな翻弄されます。恐るべし人物。もっと映画っぽく脚本したものも見たい気がします。不思議なテイストを持った作品。

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