フリーランスの傭兵であり、凄腕のハンターでもあるマーティン・デヴィッドは、雄大な自然が残るオーストラリアのタスマニア島に降り立つ。彼の目的は、70年以上前に絶滅したはずの幻の野生動物、タスマニアタイガーを捕獲し、その生態サンプルを採取すること。最近になって目撃情報が寄せられたのを機に、バイオ企業レッドリーフ社が彼に依頼したのだった。マーティンは現地ガイドのジャック・ミンディに紹介されたアームストロング家をベースキャンプに、捜索活動を開始する。しかし現地では、環境保護派と森林伐採業者が激しく対立し、不穏な状態が続いていた...という物語。
広大な森が広がるオーストラリアのタスマニア島を舞台に、絶滅したといわれるタスマニアタイガーを追い求める孤高のハンターの運命を描いたサスペンス・ドラマ。オーストラリアの女流作家ジュリア・リーの同名小説の映画化。主演のウィレム・デフォーが静かながら圧倒的な存在感で終始作品を引っ張ります。タスマニアの自然、空気感にマッチした音楽、映像的に非常に美しいです。ただ、サスペンス要素の不足からか、思ったより緊張感に乏しいのが残念。これなら、滞在先の家族との交流を通して心を開いていく孤独な男の物語でもよかったのかも。デフォーにはそんな男を演じきる実力がありますから。ファンは必見。
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