パトリック・ケンジーとアンジー・ジェナーロは、ボストンで私立探偵として働く幼なじみのカップル。ある日、4歳の少女アマンダが誘拐される事件が発生、テレビでも大きく取り上げられ、ボストンの街は騒然となる。そして、事件発生から3日目、警察の捜査に進展が見られない中、アマンダの叔母夫婦が、街の裏側に精通するパトリックたちのもとに捜索依頼に現われる。人捜しと言っても単なる失踪ではなく、警察が捜査中の誘拐事件であり、自分たちの出る幕ではないと、あまり乗り気でないパトリックとアンジーだが、それでも叔母の必死な願いを聞き入れ依頼を引き受けた2人は、さっそく独自の人脈を使って事件の真相を探り始めるが...という物語。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)でアカデミー賞脚本賞を受賞した、俳優ベン・アフレックの第一回監督作品。とある誘拐事件に潜む、大人たちの思惑と子供の現在と未来が交錯するサスペンス。初監督作にしては地に足の着いたドラマになっていると思いますが、策を弄するあまり、全体的にちぐはぐな面も否めません。モーガン・フリーマン、エド・ハリスと重鎮がいるのに、上滑りしてしまっている感じ。主人公の苦悩、恋人との関係性が、もっと深く表現されていればバランスが取れたのかも。登場人物にはそれぞれの立場・思想があり、いろいろと考えさせられる作品には違いありませんが、後味の悪さが残念。
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