D-Movie(No.568)

・邦題:『コイサンマン』
・原題:『THE GODS MUST BE CRAZY』
・監督:ジャミー・ユイス
・脚本:ジャミー・ユイス
・キャスト:ニカウ、マリウス・ウェイヤーズ他
・制作:1981年/南アフリカ
・ジャンル:コメディ
・上映時間:109分
・評価:★★★


【 コメント 】
1982年に日本で公開されると同時に大ヒットした本作『コイサンマン』(当時の邦題は『ブッシュマン』。ブッシュマン=藪の中の人という呼び方が侮蔑を含むということで改変されました)。主人公となるサン人の青年ニカウさんは、そのとぼけた演技と愛嬌のある笑顔で日本でも(日本では?)大人気となり、来日も果たし、一大フィーバーを巻き起こしました。シリーズとしてはその後続編もいくつか作られました。
物語の舞台はアフリカのカラハリ砂漠。上空を飛んでいた白人がコーラの空きビンを窓から投げ捨てた。それを拾ったのが砂漠の住人ブッシュマンのカイ(ニカウ)。彼はそのビンを村に持って帰るが、何に使うのかわからない。もともと彼らは文明とは無縁な生活を営み、自然に親しんで暮らしていた一族。神様が落としたのだろう、といろんな使い方を試みるとこれが結構便利。ところがその結果、ビンを所有したいという感情が沸き起こり、村に争いを生むことに。そこでカイはそのビンを”世界の果て”まで捨てに行く旅に出る..という物語。

原始的でありながら幸せに暮らす人々を中心に、文明批判的な要素も感じられますが、基本的にはコメディとして展開していきます。マリウス・ウェイヤーズのドタバタぶりがベタではありますがテンポよくて楽しませてくれます。また挿入されるアフリカの風景映像はどれも美しくて素晴らしいです。
革命、人質、といった政治的なドラマも絡んできますが、前述のニカウさんのとぼけ具合をはじめとする、全体的にのんびりした雰囲気の物語は見終わった後にホッとします。深読みもできるけれど、単純に楽しく見ることもできる南アフリカ発のちょっと変わったコメディ。
ちなみにDVDには本作の後、ニカウさんを追ったドキュメンタリーが収められていますが、その中で語られるのは、映画とはうって変わってサン人たちを取り巻く状況と貧困の現実。楽しく映画を見た後はぜひこちらも見ておくことをオススメします。

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