D-Movie(No.691)

・邦題:『フォーガットン』
・原題:『THE FORGOTTEN』
・監督:ジョセフ・ルーベン
・脚本:ジェラルド・ディペゴ
・キャスト:ジュリアン・ムーア、ドミニク・ウェスト他
・制作:2004年/アメリカ
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:92分
・評価:★


【 コメント 】
『愛がこわれるとき』(1990)や『危険な遊び』(1993)など、サスペンスものを多く手がけるジョセフ・ルーベン監督作品。主演はアカデミー賞に何度もノミネートされている実力派ジュリアン・ムーア。突然、息子の存在を否定された母が、真相を究明するべく奔走する物語。

1年ほど前に息子のサムを飛行機事故で失ったテリーは、悲しみからまだ立ち直れていなかった。心の傷を癒すためにセラピストのマンス医師の元に通うが、折に触れ、サムが写っている写真やビデオを見るのが日課になっていた。そんな中、テリーに記憶障害が現れる。駐車したと思ったところに車がなかったり、コーヒーを飲んだと錯覚したり。ある日、家族で写った写真の中からサムが消えていることに気づく。夫の仕業だと思ったテリーは夫に詰め寄るが、「自分たちに息子はいない」という。マンス医師からもそう告げられたテリー。果たして彼女の記憶にある息子は本当に存在するのかどうか...という物語。

事故で亡くした自分の子供が”実はいなかった”という設定から始まるサスペンス。序盤〜中盤までは、不条理な緊張感に包まれたまま物語は進みます。ジュリアン・ムーアもさすがの演技。ゲイリー・シニーズの怪しさもいいです。しかしながら、中盤に彼女たちを隔離しようとする謎の組織のメンバーと接触するあたりから雲行きが怪しくなります。サスペンス映画と思っていた内容が突如SF&ホラーに変身。『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(1996)のような驚きの展開を見せます。そこから、謎が謎のままエンディングまで進みます。敵の存在や目的がぼんやりしたままなのは、まあ我慢するとしても、登場人物が突然消えてなくなる場面の演出がほとんどコメディ。一気にB級作品的な雰囲気になってしまいました。これはこれで面白いのですが。これなら最初からコメディ・ホラーとして作りこんだ方が良かったと思います。パッケージには、純粋なサスペンスドラマのようなコピー満載ですが、全く違いますのでご注意ください。

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