D-Movie(No.590)

・邦題:『幸せのきずな』
・原題:『FLASH OF GENIUS』
・監督:マーク・エイブラハム
・脚本:フィリップ・レイルズバック
・キャスト:グレッグ・キニア、ローレン・グレアム他
・制作:2008年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:119分
・評価:★★★★


【 コメント 】
監督は『エアフォース・ワン』(1997)、『トゥモロー・ワールド』(2006)などの製作を手がけてきたマーク・エイブラハム。主人公のカーンズ博士を演じるのは、『恋愛小説家』(1997)でアカデミー助演男優賞にノミネートされたこともあるグレッグ・キニア。
画期的な車の機能を発明した男と、それを盗用したとされる巨大企業との裁判闘争を描いた物語。実話がベースとなっています。

舞台は自動車産業が盛んな1960年代のデトロイト。幼い頃から発明好きだったボブ・カーンズは、愛する妻フィリスと6人の子供たちに囲まれ、大学で教鞭を執りながら発明に勤しんでいた。そんなある日、雨の中を家族で車に乗って移動していたカーンズは、一定のスピードでしか作動しない車のワイパーに緩急をつけてはどうかとひらめく。やがて製品を完成させ、大企業のフォードからオファーがかかるが、試作品を渡した途端、一方的に契約を破棄される。数ヵ月後、博士の考案した間欠ワイパーを採用したフォードの車両を目にし愕然とする。発明を盗まれたのだ。そこから個人と大企業との特許をめぐる闘いが始まった...というストーリー。

邦題は『幸せのきずな』となっていますが、中身は一人の男の苦悩と闘争の物語。最終的には家族の絆をある程度取り戻しはしますが、失ったものの大きさも計り知れず。ただ、そこに至るまでのカーンズ博士の”正義”を求めて、自らの信念を貫き通す姿は圧巻です。実話がベースとなっているという事が本当に驚きです。
法廷闘争を描いたドラマとしては地味で、それが日本未公開だった理由かもしれません。しかも、ここまで頑なに信念を押し通す人物像は、ひょっとしたらやっかいな”頑固者”と映る人もいるかも。しかしながら、途中、フォード社から何度も折衷案が提案されるものの、妥協を許さず戦い続けるカーンズ氏の姿は見ていてハラハラドキドキ。そして最後には応援したくなります。”正義”に人生のすべてを賭けた男の物語、胸に響きます。

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