D-Movie(No.689)

・邦題:『フラッシュバック』
・原題:『FLASHBACKS OF A FOOL』
・監督:ベイリー・ウォルシュ
・脚本:ベイリー・ウォルシュ
・キャスト:ダニエル・クレイグ、ヘレン・マックロリー他
・制作:2008年/イギリス
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:114分
・評価:★★


【 コメント 】
人生を見失ったハリウッド・スターが、古き親友の死をきっかけに、自分の生き方を再発見していく物語。主演は新たな『007』シリーズで新生ジェームズ・ボンドとしてブレイクしたダニエル・クレイグ。監督はこれが長編デビュー作のベイリー・ウォルシュ。日本未公開作品です。

酒とドラッグにまみれた自堕落な生活を送っているイギリス出身のハリウッドスター、ジョー・スコット。勝手気ままでわがままな生き方から、なかなか新しい仕事にもありつけない。そんなある日、母親から幼なじみの親友ブーツが急死したとの連絡が入る。親友の死にショックを受けたジョーは放心状態で海に出かける。そこで、無意識のうちに心の奥底に封印していた、憎しむべき記憶がよみがえってくる...という物語。

すでに大スターとなっていたダニエル・クレイグが主演になっていますが、登場するのは半分程度。序盤をすぎてフラッシュバックシーンになると、しばらくは少年時代の話がずっと続きます。堕落し、自分を見失ったハリウッドスターの奥底に潜む少年時代の悲惨な体験、その少年時代を描いた部分は非常に鮮烈で衝撃的です。イギリスのバンド、ロキシー・ミュージックの音楽を非常に効果的に使用していて、見る人の年代によっては青春時代がリンクするのではないでしょうか。個人的には、ロキシー・ミュージックの音楽は大好きですし、ジョー・スコットの少年時代の描き方も悪くないと思いますが、親友の葬儀を通じての主人公の振る舞いがどこか自己愛に包まれている感じがしてしまい、全面的に感情移入するには至りませんでした。ダメな主人公が最終的に成長したり立ち直ったりする作品で、”他人の死”がきっかけになる展開はこのあたりの描き方が難しいですね。
一応甘さ控えめなところはイギリス映画らしいですが。全編を通して登場するわけではありませんが、ダニエル・クレイグのファンは見て損はないと思います。全裸シーンも登場しますので(笑)。

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