イギリスのBBCが制作した、”地球”に生きる動物たちを対象にした、ネイチャー・ドキュメンタリー。同局制作で大きな話題を集めたドキュメンタリー番組『プラネットアース』の膨大な映像素材を元に、地球環境問題の視点も盛り込みつつ選りすぐりの映像を集めて劇場用として再構成したもの。5年もの歳月と莫大な予算を投じ、最新の撮影機材・映像技術を駆使して撮り上げられた大自然の映像が圧巻。音楽を担当したのはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。
自然の風景や動物たちの生態を、貴重な映像を元に見せてくれるこの手の映画は結構あります。『WATARIDOR』(2001)、『皇帝ペンギン』(2005)、『オーシャンズ』(2009)、『ライフ−いのちをつなぐ物語』(2011)などなど。とにかく映像が素晴らしいので、多少内容が冗長になる部分があっても、見ごたえがあります。本作も然り。特定の種類に特化せず、地球全体をテーマにしているのでスケール感もあり、音楽の効果もあって、すべてがドラマチックです。逆に個別の動物たちの生態や運命を、「もっと見たい」となる場面があったり、やはり環境問題的なメッセージが強い場面になると若干興ざめなところも。それでも、これだけの映像が見られるのは、それだけでもすごいこと。時に興奮し、時に癒され、時に考えさせられます。ちなみに捕食シーンが苦手な方はご注意。
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