ニューヨークのハーレム育ちの青年デヴォン。天才的なドラム・テクニックを持つ彼は、その才能が認められてアトランタのA&T大学に奨学金を得て入学、そこの名門マーチング・バンドに入るのだった。マーチング・バンドは、スポーツ競技のハーフタイム12分間に、華麗で一糸乱れぬパフォーマンスを披露するもの。A&T大学はライバル校モーリス・ブラウン大学との優勝を賭けた対決を控えていた。入部早々鮮やかなテクニックで周囲を圧倒するデヴォンだったが、自らの才能に溺れ、度を過ぎた発言やパフォーマンスを繰り返すことで、バンド・メンバーや監督との軋轢を生んでしまう...という物語。
日本では考えられないほど盛り上がる、アメリカのフットボールで披露される”マーチング・バンド”によるハーフタイムショウ。そのパフォーマンスに青春をかける若者たちの対決を描いたドラマ。とにかく見どころはド迫力のマーチング・バンド演奏シーン。楽団による演奏をこれだけ見事なエンターテイメントに昇華させてしまうところがさすがアメリカ。演奏される曲もかっこいい。音楽のみならず、演出のリズムも良い優等生の青春ドラマです。しかしながら、どちらかと言うと和太鼓が好きな身としては、粉を撒いたり、スティックを投げ捨てたり、ド派手で荒っぽいパフォーマンスにはさすがにちょっとびっくり。
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