1962年、アメリカの自動車産業の中心地、デトロイト。エフィー、ローレル、ディーナの3人は音楽での成功を夢見て“ドリーメッツ”というグループを結成し、新人オーディションへの挑戦を繰り返していた。中古車販売会社のカーティスはそんな彼女たちに大きな可能性を見出し、マネジメントを買って出る。そして、地元で抜群の人気を誇るジェームズ・アーリーのバック・コーラスに抜擢されると、彼らのパワフルなステージはデトロイトのみならず全米中の注目を集め、一躍スター街道を歩み始めるのだったが...という物語。
ブラック・ミュージックが白人文化へと広がった60〜70年代が舞台の物語。主役の黒人女性によるボーカル・グループのベースとなっているのは、当時大人気だったスプリームス(法的訴訟を避けるために、制作側は関連性を否定しているようです)。主演がビヨンセということでもかなり話題になりました。同じくメンバーを演じるジェニファー・ハドソンの歌唱力もすごいですが、ビヨンセの存在感はさすがです。個人的には、中途半端にも思えるミュージカル仕立て(もともとミュージカルなんですが)と、エディ・マーフィーのゆるさがちょっと気になりますが、当時の黒人音楽を取り巻く状況、スーパーグループゆえの苦悩など、見ごたえのある作品だと思います。
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