ある日、ワシントンで上院議員が何者かに殺され、その手口から、すでに死んだとされていたソ連の伝説のスパイ“カシウス”の名前が浮上してくる。そこでCIA長官ハイランドは、かつてカシウスの追跡に実績を残した元CIAエージェントのポール・シェファーソンを呼び戻し、大学でカシウスの研究をしていたFBIの新人捜査官ベン・ギアリーと組ませて捜査に当たらせる。カシウスに魅せられ、彼が殺しを復活させたと信じるベンに対し、カシウスは死んでおり事件は模倣犯の仕業と一蹴するポールだったが...という物語。
カシウスという伝説のスパイが実はアメリカの機関の内部にいたというのは、結構早い段階で明かされます。これは結構珍しいし、映画の脚本としては、”賭け”かもしれません。ということで、その後は、更なるどんでん返しを期待してしまうのですが、エンディングはそれなりにまとめられていると思います。ただ、そこにいたるまでに、主人公の二人の男がそれぞれもう少し利口な行動ができたはずで、そのあたりのリアリティがちょっと残念。リチャード・ギアは年齢を感じさせますが、いい感じですし、テンポも緊張感もあるので、スパイものとして普通に楽しめると思います。
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