自らの不倫中に娘を事故で亡くし、妻にも愛想を尽かされ全て失った画家のダビッド。自暴自棄となった彼はある日自殺を試みるが、そこで不思議な扉を発見する。その扉は、娘を失ったあの日に繋がっていた。信じられない思いながらも、ダビッドは扉のあちら側にいる娘を救出することに成功する。ところが、安堵もつかの間ダビッドは不審人物と見なされ襲われてしまい、勢い余ったダビッドは相手を殺してしまうのだが、なんと相手は“もう1人の自分”だった...という物語。
過去と未来を繋ぐ扉がもたらすパラレルワールドを舞台にしたSFドラマ。主演はデンマーク出身のマッツ・ミケルセン。本作ではタイムトラベルの仕組みはシンプルに”扉”。さらに過去の自分に会うのは大体NGの設定が多いですが、本作では殺害してしまいます..。過去を変える人間もいればそこに居座る人間もいる。SF的ストーリーとしてはいろいろ気になる点も多いですが、独特の世界観がよいです。希望と絶望に翻弄されるマッツ・ミケルセンの演技が素晴らしいので、娘を亡くしてしまった夫婦の切ない再生の物語として楽しむのがいいと思います。
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